2007年下半期に neoneo坐 で上映した作品

〜2007年下半期の企画〜
短篇調査団(52)『花火の巻』短篇調査団(53)『農業の巻』
あがた森魚月刊映画上映会
『月刊『もっちょむ』七月集壕』
「neofest 夏 2007」
「基地815」短篇調査団(54)『基地の巻』
「橘 薫 映像個展」レイトナイト シネマテーク
「大西健児作品集」
あがた森魚月刊映画上映会
『月刊『もっちょむ』八月集壕』
あがた森魚月刊映画上映会
『月刊『もっちょむ』九月集壕』
アニメーション80 第33回新作上映会大木裕之 Work In Progress
最新Version作品上映会
あがた森魚月刊映画上映会
『月刊『もっちょむ』十月集壕』
短篇調査団(55)『スポーツの巻』
8ミリフィルム映画祭 2007 秋
山崎幹夫セレクション1
8ミリフィルム映画祭 2007 秋
山崎幹夫セレクション2
8ミリフィルム映画祭 2007 秋
山崎幹夫セレクション3
8ミリフィルム映画祭 2007 秋
山崎幹夫セレクション4
8ミリフィルム映画祭 2007 秋
山崎幹夫セレクション5
8ミリフィルム映画祭 2007 秋
山崎幹夫セレクション6
8ミリフィルム映画祭 2007 秋
シネマトレイン傑作選+
8ミリフィルム映画祭 2007 秋
シネマトレイン地獄選+
8ミリフィルム映画祭 2007 秋
『往復』を一日で見る試み1
8ミリフィルム映画祭 2007 秋
『往復』を一日で見る試み2
8ミリフィルム映画祭 2007 秋
『往復』を一日で見る試み3
8ミリフィルム映画祭 2007 秋
山崎幹夫セレクション7
8ミリフィルム映画祭 2007 秋
山崎幹夫セレクション8
16ミリフィルム映画祭 2007 秋
事件がある情景・映画“CINEMA”
16ミリフィルム映画祭 2007 秋
『ゆめこの大冒険』
16ミリフィルム映画祭 2007 秋
山崎幹夫セレクション9
16ミリフィルム映画祭 2007 秋
『プ』を16mm版で見る
16ミリフィルム映画祭 2007 秋
講座/映画と音楽、映画と文学
16ミリフィルム映画祭 2007 秋
山崎幹夫セレクション10
短篇調査団(56)『民家の巻』
『世界の涯て』第一部『世界の涯て』第二部
金井勝回顧展Aプログラム金井勝回顧展Bプログラム
金井勝回顧展Cプログラム金井勝回顧展Dプログラム
金井勝回顧展Eプログラムneofest 2007 秋
秋の新作上映
neofest 2007 秋
「neo賞」アンコール上映
あがた森魚月刊映画上映会
『月刊『もっちょむ』十一月集壕』
短篇調査団(57)『性の巻』短篇調査団(58)『絵の巻』
あがた森魚月刊映画上映会
『月刊『もっちょむ』十二月集壕』

『短篇調査団(52) 花火の巻』

『七夕とまこも馬』(2007年7月11日(水) 20:00〜)
1984年/16分/カラー/制作:モロオカプロ/監督:諸岡青人

■ 千葉県山武町埴谷に伝わるまこも馬は、車でつけて曳くという全国でも例を見ない珍しいものである。まこもと麦を使って老人が作り上げるまこも馬の工程と、子供達が繰り広げる七夕の行事を40年振りに再現。

『江戸風鈴—篠原儀治—』
1984年/19分/カラー/制作:鈴木プロ+金山プロ/
プロデューサー:鈴木勇/脚本・監督・撮影:金山富男

■ 夏の風物詩、爽やかな音色のガラス工芸品「江戸風鈴」は、現在篠原儀治さん一家のみが製造している。「江戸風鈴」の製造工程を篠原さんの語りで紹介。

『水遊び—泳げない子をなくすための楽しい水遊び—』
1976年/22分/カラー/制作:日本綜合映画社/監督:小川益生

■ 初心者がおちいりやすい水への恐怖感、抵抗を自然にとり去り、積極的に水に親しみ泳ぎたくなるように楽しい数々の水遊びを紹介する。

『日本の花火』
1979年/35分/カラー/制作:アート東京/プロデューサー:野呂芙美子/
脚本・監督:斉藤彰/撮影:中島彰亮・山口誠

■ 日本の花火を歴史的・風土的観点から見つめ直し、世界の数ある花火の中でも最も完成された美しさを誇る「八重心菊花型花火」の製造技術を伝える。


『短篇調査団(53) 農業の巻』

『農業とバイオテクノロジー』(2007年7月25日(水) 20:00〜)
1988年/20分/カラー/制作:東京シネ・ビデオ/
プロデューサー:横川元彦・佐藤有弘/脚本・監督:米内義人/撮影:豊岡定夫・立野邦夫

■ 葉や茎、オシベなどの組織を培養して植物を増やす技術を、バイオテクノロジーという。農業分野におけるバイオ技術、胚培養、生長点培養、細胞融合、遺伝子組換えなどの実際をアニメーションを交えて判りやすく描き、バイオ技術の農業利用についての理解を深める。

『根ノ国—有機農業とは何か—』
1981年/24分/カラー/制作:東京写真工房/企画:マルタ柑橘生産組合/
プロデューサー・撮影:菊地周/脚本・監督:荒井一作/撮影:豊岡定夫

■ 色とりどりの草花や豊かな農作物をはぐくむのは、「母なる大地」である。この映画は今まで不可視であった土の中の世界を映像化、そこに潜む神秘な生命のはたらきを解明してゆく。

『消えゆく農耕馬』
1977年/21分/カラー/制作:全国農村映画協会/企画:家の光協会/
プロデューサー:小野寺正寿/脚本・監督:河野哲二/撮影:阿部義則

■ 機械文明の発達とともに馬と接する機会はほとんどなくなってきた。戦争によって馬が減り、機械がそれに代った。東北地方のある農村では、人は馬と共に生きてきて、今も馬と人とのきずなが残っている。

『山地酪農にいどむ』
1968年/30分/カラー/制作:春秋映画社/企画:貯蓄増強中央委員会/
プロデューサー:榊原六郎/監督:本間賢二/脚本:小森礼夫/撮影:蒔田昌武

■ 未利用の急傾斜地を利用して乳牛の放牧に成功している高知、群馬の実例を紹介。更に山をきりひらいて乳牛を飼おうとしている秋田の青年たちを描く。


あがた森魚月刊映画上映会
『月刊『もっちょむ』七月集壕』

『もっちょむうすけしぱあぷるへいず6月號』(2007年7月27日(金) 19:30〜)
監督:あがた森魚、岡本和樹

neofest 夏 2007

『遠い人民のひらいた夢の気分』(2007年7月28日(土) 17:00〜)
to-i_jinmin_02.jpg14分/2007年/実験/下江隆太

■ 抽象的な個人の夢が解体された姿のようなものと思ってもらいたいです。

【下江隆太】
在学中、C・ボルタンスキーの表現活動に感銘を受け、それから映像表現に視野を向けるようになる。
最近は現代音楽家・田中淳一郎氏と共に時間/過去をテーマに作品制作を行っている。

『地縛のアルバム』
jibaku_no_album.jpg38分/2007年/ドキュメンタリー・実験/太田智丈

■ 私の引き蘢りと父親の急死で成す術なく没落した一家。
失われた先祖代々の生業そして土地。
身ぐるみ剥がされ残ったものと言やあ、母妹私に、古びた箪笥と先祖の功績を讃える石碑。
箪笥の奥にしまわれていた羅針盤が微動する。
父親に連れられて観に行ったカニの記憶が、さらには先祖の霊が蠢き始めると、引き蘢りの私は外へと引きずり出される。

【太田智丈】
93年、94年イメージフォーラム付属映像研究所在籍。
96年度イメージフォーラム・フェスティバル 一般公募部門入賞。

『影の光』
kage_no_hikari_01.jpg47分/2006年/ドキュメンタリー/ヴァンサン・ギルベール

「自らを汚さむときて藁の上の二十日鼠をしばらく見つむ」 寺山修司
「影の光」は真のドキュメンタリー映画ではない。三十代のAV女優、友田真希という一人の女性を知ろうと試み撮った一人の人間の下絵、記録である。

【ヴァンサン・ギルベール(Vincent Guilbert)】
1976年生まれ。1996年より映画学校での慣例的な製作ではあるが何本かのストップモーション・アニメーション(クレイアニメ、人形アニメ)の短編映画をSuper-8で作成。
2001年に友人2人と共に映像製作会社を設立。前衛的な劇作品の舞台装置や広告、実験的映像、ショートフィルム、CM、プロモーショナルビデオ、プロパガンダの仕事を手がける。
2004年にドキュメンタリー映画「アルジェリア音楽の中心で」を作成、フランスで2箇所の映画館で上映される。
2005年より独立し、現在サイン波王国の王女、Sachiko Mのドキュメンタリーを撮っている。
2006年「ビデオアクト」での『自由不平等』をテーマとした特別上映会への参加作品として「窒息」を製作。
同年9月よりADとして東京で働く。

『WAVE』(2007年7月28日(土) 19:00〜)
wave.jpg13分/2005年/ドラマ/渡辺あい

■ 友人に借りたままの本を返しに行く女の話。波紋が広がっていくように出来事を展開させようとした。

【渡辺あい】
1984年東京生まれ。 イメージフォーラムフェスティバル2007ヤングパースペクティブ入選。

『Flying to』
flying_to.jpg7分/2004年/ドラマ/渡辺あい

■ 二十歳の誕生日を機に制作。
誕生日を迎えた少女の喪失と成長を描こうとした。

【渡辺あい】
作家プロフィールは『WAVE』を御覧下さい。

『終月(おわりつき)』
owaritsuki.jpg40分/2007年/実験/鈴木修人

■ 街、海、太陽...。
様々な終わりのない風景が続く。

【鈴木修人】
専門学校 日本映画学校入学、撮影・照明コース、現年3年。

『横濱ブルース24時間の女鳴海マリ子』
yokohama_blues.jpg43分/2007年/ドラマ/鈴木勇馬

■ 赤レンガ倉庫にたたずむ鳴海マリ子。元、探偵。
そこへ失踪した姉の捜索依頼をしに浜田太郎がやってきた。
マリ子は最初、乗り気ではなかったが太郎の貯金一千万円に目がくらみ探偵業を再開する。
元彼の三神、横浜のやくざ海野など多くの人が交錯する中、果たしてマリ子は太郎の姉を見つけることができるのだろうか...。

【鈴木勇馬】
早稲田大学第二文学部3年、山崎幹夫先生の授業を受けています。
北大映画祭客席審査員賞受賞。

『HOME』(2007年7月29日(日) 14:00〜)
home.jpg10分/2007年/ドラマ/西原孝至

■ 維と美里は一緒に暮らすルームメイト、その家には維の姉と三人で暮らしていた。
ある日、維は姉とケンカをして家を出た。公園で維を見つけた美里は、維が妊娠したこと知る。
帰り道、二人は初めて命について考え始めた。

【西原孝至】
1983年富山県生まれ。早稲田大学在学中。

『お城が見える』
oshiro.jpg11分/2006年/ドラマ/小出豊

■ 夫は妻を虐待する。
妻は夫にやられた暴力を息子相手に再現する。
夫は暴力的な生活を断ち切ろうと、カウンセリングを受ける。
そこで、夫は自らの行為を認識する為に、妻への暴力行為を再現するはめになる。

【小出豊】
映画美学校第三期修了生。

『最後の笑顔』
saigo_no_egao_52.jpg24分/2007年/ドラマ/木野吉晴

■ 笑顔も涙も忘れてしまった男、小日向悟。死を告知された日、目の前の風景から彩りが消えた。最後にたった一つだけ知りたいことがある。結婚ってなんだろう?
自分が生を受ける前に一組の男女が愛し合い、結婚した。結婚生活をすれば自分の生まれてきた理由がわかるかもしれない。小日向はネットの掲示板に夫婦募集の告知をする。
やってきた女性は白鳥紗弥加。彼女の欲しいものはただ一つ、笑顔だった。

【木野吉晴】
第一回早稲田映画祭グランプリ『ダスリープリッヘメッチェン』 2004年度ビジュアルコンプレキサイト 準グランプリ『激烈!!赤子拳!!!!!!』 札幌映画祭正式招待作品 ZONE3『サラリーガンマン』 第一回新城ムービングイメージフェスティバル オーディエンス賞『世界中が上杉さん』

『昇らない太陽』
noboranai_taiyo.jpg56分/2007年/ドラマ/山中雄作

■ 東京の片隅のとある寂れた街に住む大学生・五代祐一。彼は残り少ない学生生活の終焉を嘆きながらも、内定を得た後は就職という当面の目標を失い無為な日々を過ごしていた。
そんなある日、五代の前にかつて教育実習で訪れた中学校の生徒・春木東子が現れたことで、彼の日常は少しずつ変化していく…。
日常と非日常、現実と虚構の境界線上で繰り広げられる、誰も見たことのない青春映画。

【山中雄作】
1984年岐阜県出身。
2003年武蔵野美術大学造形学部映像学科入学後、実写を中心に映像の自主制作を始める。
・『鯖缶』(2004年)
第12回学生デジタルコンテスト ブルーパール準賞受賞
ビスコン! Windows Vista Movie Contest MSN soapbox賞受賞
・『真昼のコメット』(2004年)
黒澤明記念ショートフィルム・コンペティション04-05 最終ノミネート
東京国際ファンタスティック映画祭2005 デジタルショートアワード「600秒」 三菱地所賞受賞
openArt short film fest "Rendez-vous" 2005にて上映
・『ペナルティライフ』(2005年)
第9回インディーズムービー・フェスティバル ルーザースラウンド選出

『現代の海賊と女』(2007年7月29日(日) 16:00〜)
kaizoku.jpg6分/2007年/ドラマ/宮崎大祐

■ <解説>現代の海賊シリーズ第一弾。宮崎大祐演じる現代の海賊初登場。現代の海賊と行きずりの女ミツコとの出会い、そして別れ。
<概要>船の代わりに車に乗り、交通量調査のバイトをしている現代の海賊はある日、旅帰りの女ミツコを誤って轢いてしまう。女を家に連れ帰り、早速彼女を嫁にする事に成功した現代の海賊は、ささやかながら幸せな日々を送っていた。しかし、彼女は突然悲しい別れを告げる。

【宮崎大祐】
1980年生まれ。神奈川県出身。1980 FILM PRODUCTION総帥。現在、映画美学校に潜伏中。2004年『THE 10TH ROOM』がKUTフィルムフェスティバルでグランプリ受賞。その後、『Love Will Tear Us Apart』(2005年)がイメージフォーラムフィルムフェスティバル'06横浜にて、『飼育』(2005年)が姫路フィルムフェスティバルにて招待上映される。

『ネムの樹』
nemu_no_ki.jpg13分/2007年/ドラマ/稲井耕介

■ ある寝付けない男が、ネム時間(寝付けない時間+睡眠時間)を売買する「ネムの樹」という会社がある事を知る。男はネム時間を売って金を手に入れる。だが翌日にネム時間を倍の値段で買ってしまう。男はネムの樹を利用する事をやめようとするのだが、やめられない。ネムの樹中毒になってしまった男の運命は…。

【稲井耕介】
多摩美術大学情報デザイン学科で映像を学んでいます。

『La Nuit D'Amour』
la_nuit_d'amour.jpg19分/2007年/ドキュメンタリー/石川正幸

■ 「聴かせてよ 愛の言葉を」と唱えると、月の光に照らされ夜の蝶が舞い、夜の青い花が咲く秘密の花園があらわれます。そこは愛のしずくで濡れています。濡れそぼっています。愛の鯨が虹色の潮を噴いています。トップドラッグクィーンとアングラ演歌歌手の夢の競演のショーへようこそ。

【石川正幸】
映画美学校卒業後の初プロデュース、監督作品

『すみれ人形』
sumire.jpg63分/2006年/ドラマ/金子雅和

■ 兄・文月、妹・すみれ、幼馴染みの螢介は、猟奇事件に巻き込まれ訣別する。
五年後、寂れた見世物小屋の舞台に立つ文月。彼が演じるのは、もの哀しくも残酷な腹話術人形劇。
ひろしま映像展2007にて、撮影賞を受賞している。

【金子雅和】イメージフォーラムで助手などをしながら映像制作を学び、8mm・16mmフィルムによる作品づくりを始める。
2003年、小沢和史監督作品『人さらいが来ればいいのに』(第7回水戸短編映像祭 準グランプリ受賞)の撮影を担当。
のち、映画美学校に入学。同校フィクションコース高等科修了製作で、『すみれ人形』を監督。

『女、けだもの』(2007年7月29日(日) 18:00〜)
onna_kedamono.jpg10分/2007年/ドラマ/島田恒

■ 妻の苛立ちと、深夜騒がしい獣らに嫌気がさして男は家出した。

【島田恒】
東京造形大学3年在籍中。

『“WHERE WERE YOU?”』
where_were_you%3F.jpg14分/2007年/ドラマ/渡辺あい

■ 主人公であるはずの女は一向に現れない。停滞する物語は、あるきっかけで不意に動き始める。

【渡辺あい】
作家プロフィールは『WAVE』を御覧下さい。

『In The Past』
in_the_past.jpg37分/2005/ドラマ/池田泰典

■ 祐史は事故で恋人のさやかを失って以来、友人の励ましをよそに無気力な日々を送っていた。
ある日突然、かつて恋人が持っていた携帯電話に、死んだはずのさやかから電話がかかってくる。
不思議に思いながらも会話を続けていく内に、祐史は恋人が帰ってきた様な錯覚に囚われ、徐々に現実との境を失っていく...。

【池田泰典】
1973年10月1日東京都出身。1994年より4年間コロラド州フォートルイス大学演劇科で演技・作劇を学ぶ。99年ニューヨークに渡り、ニューヨーク・フィルム・アカデミーを卒業。卒後制作「ターニング・ポイント」(1999年)は学科ベスト4に選出。同期学科トップメンバー達と"WayWest Productions"を結成。帰国後に制作した「In The Past」(2005年)でニューヨーク国際インディペンデント映画祭で最優秀短編映画賞受賞(ファンタジー部門)。
現在、東京(阿佐ヶ谷)でCD&DVDセレクトショップ"WayWest Japan"オーナー兼映像クリエイターとして活動中。

『写真をよろしく』
shasin.jpg47分/2007年/ドキュメンタリー/遠藤協

■ 祖母の家の物入れには過去一世紀に迫る大量の家族写真が眠っている。ある日突然祖母がそれを破り捨て始めた!
祖母はなぜ写真を捨てるのか? 孫の僕はどうすればいいのか!?
写真誕生170年。今日もどこかで無数の写真が撮られ続けている。でも今から100年経ったら誰がそれらのイメージにカタをつけてくれるのだろう?
どこの家にもある平凡な「家族写真」の所在をめぐる、極私的写真論の試み。

【遠藤協(えんどう・かのう)】1980年生。2005年、慶應義塾大学大学院修士課程修了(文化人類学・民俗学・映像人類学)。在学中は山形県遊佐町での民俗調査に従事する。同年映画美学校ドキュメンタリー初等科に入学。現在同高等科に在籍中。初等科修了作品として制作した『写真をよろしく』がシネアスト・オーガニゼーション・大阪エキビション(CO2)にて奨励賞を受賞。現在は、民族誌映画の制作に携わるほか、「東京」をテーマにしたオムニバス・ドキュメンタリーを制作中。

→→→neo賞(観客賞)結果発表はneofest ブログを御覧下さい

基地815

『流血の記録 砂川』監督◎亀井文夫(2007年08月15日(水) 15:00〜・18:40〜)
sunagawa.jpg1956年/55分/16mm/白黒
制作:日本ドキュメント・フィルム/企画:砂川斗争記録映画製作委員会/
製作:大野忠/撮影:武井大・植松永吉・城所敏夫・勅使河原宏・大野忠・亀井文夫/
編集:亀井文夫・渡辺正巳・豊富靖・岸富美子/録音:奥山重之助・大橋鉄矢・大野松雄/
音楽:長沢勝俊/進行:斎藤茂夫/解説:寺島信子

■ 1955年〜1956年の東京都下砂川の米軍基地拡張反対闘争を描く。「心に杭は打たれない」を合言葉に、地元農民が労組・学生・文化人と一体になって武装警官隊と対決し、勝利をかち取るまでの日々。亀井監督とスタッフ(若き勅使河原宏も参加)は農家に泊り込み、労組員や学生と生活を共にして撮影した。

Director◎亀井文夫
1908年福島県原町(現・南相馬市)生まれ。1928年、文化学院大学部を中退しソビエト・レニングラード映画専門学校に留学。肺結核を発病し1931年帰国。1933年PCL(後の東宝)に入社。文化映画部で『怒濤を蹴って』(1936)『上海』(1937)などの構成・編集を担当。陸軍省の依頼で制作した『戦ふ兵隊』(1940)が "厭戦的” として上映禁止になり、1941年には治安維持法違反の容疑で逮捕される。敗戦後も天皇の戦争責任を示唆した『日本の悲劇』(1946)が吉田茂首相の逆鱗に触れ上映禁止となるが、山本薩夫と共同監督した初の劇映画『戦争と平和』(1947)が大ヒット。東宝争議で退社し『無頼漢長兵衛』(1949)などの劇映画を手掛けた後、1954年日本ドキュメントフィルム社を創立し、『基地の子たち』(1953)『生きていてよかった』『流血の記録 砂川』(1956)『世界は恐怖する 死の灰の正体』(1957)『人間みな兄弟 部落差別の記録』(1960)など、一貫して反戦・反核・反差別の立場から社会的問題作を発表する。1970年代には古美術店を開業し一線を退くが、『みんな生きなければならない』(1984)で監督に復帰、2時間45分の大長編『トリ・ムシ・サカナの子守歌』完成直後の1987年逝去。

『基地はいらない どこにも』監督◎小林アツシ
kichi_ha_iranai.jpg2006年/46分/DVD/カラー
制作:日本電波ニュース社/企画・制作:野田耕造/
取材:小林アツシ・古賀美岐・星野堂夫/撮影:柿木喜久男・野間健・小林アツシ/
演出補:土屋トカチ・杉本健太郎/選曲:内倉巌/
ナレーション:松丸智子/エンディングテーマ:大工哲弘 「命どう宝」

■ 沖縄、岩国、座間、横須賀、各地の自衛隊基地、そしてグアムで・・・ 米軍再編に対する抵抗は続く。米軍再編の問題点や憲法との関係、各地で暮らす人々の生の声、軍産複合体の実態などを現地取材と豊富なアーカイブをもとに作品化。

Director◎小林アツシ
1961年北海道生まれ。フリーの映像制作者として自主ビデオからテレビ番組まで幅広くこなす。1999年に自主映像の普及をサポートするビデオアクトにスタッフとして加わり、2001年秋より反戦運動などの映像をインターネットで発信。2003年、山形国際ドキュメンタリー映画祭にてプレゼンテーションを行う。演出作品として『野宿の人〜隅田川・鳥羽さん篇〜』(2002)『われら生コン労働者』(2003)『軍需工場は、今』(2005)『基地はいらない、どこにも』(2006)などがある。

→→→ウェブサイト「小林アツシ


『短篇調査団(54)基地の巻』

『基地周辺』(2007年8月15日(水) 17:00〜)
1972年/14分/16mm/白黒 制作:東京都映画協会

■ 立川の自衛隊強行移駐、横田基地機能強化など、新たな東京の基地問題を現地から報告する。

『沖縄の母たち』
okinawa_no_hahatachi.jpg1970年/30分/16mm/カラー
制作:桜映画社/企画:貯蓄増強中央委員会/原作:霜多正次/
製作・脚本:村山英治/監督:大島善助/撮影:加藤和三/音楽:山内忠/
解説:奈良岡朋子

■ 女性たちの生活や教育をめぐる問題をテーマに、本土復帰前の沖縄に取材した作品。米軍基地で働きながら子どもたちに未来をかけ、たくましく生きる沖縄の母たちの姿を描く。文部科学省選定、芸術祭優秀賞受賞。

『われわれは監視する—核基地横須賀—』
wareware_ha_kanshisuru.jpg1975年/38分/16mm/カラー
制作:横須賀を映画で記録する会/
監督:荒井英郎/脚本:厚木たか/撮影:臼田純一

■ ベトナム戦争が最終局面を迎えていた1975年初頭、横須賀米海軍基地では空母ミッドウェーを始めとする第七艦隊の慌ただしい出入りが続いていた。カメラによる定点観測は8ヶ月かけて核爆弾持ち込みの実相を少しずつ明らかにしてゆく。米軍幹部や兵士の証言を織り込みながら構成する核追及のドキュメント。モスクワ映画祭平和委員会賞、ライプチヒ国際記録・短編映画祭金鳩賞受賞。


『橘 薫 映像個展』

『闇の影を透く』(2007年8月19日(日) 15:00〜)
yaminokage.jpg20分/16ミリ/サイレント/1996年

■ 1995年、魑魅魍魎の闊歩する亜空間と化した倒壊寸前の東大駒場寮にて撮影された。当時、そこは解放区と化していて何本かの映画が製作されていた。出演者はアニメ関連のアーチストたちで、その後、居住者は当局により強制退去させられ、寮は反対運動にもかかわらず封鎖され解体された。珍しく人物たちが出ずっぱりの作品で、不条理なドラマの始まりを予感させる作品。

『Fresh』
fresh.jpg6分/8ミリ/サウンド/1993年

■ 初めて本格的に映画に取り組んだ作品で30本、2時間以上の素材の中からカットしてこの長さにした。当時、映画とはそうやって作るものだと思っていた。近年、増々フィルムをケチる傾向にある。出演しているアフマドはパキスタンからの出稼ぎ労働者だが、撮影のため彼の家に行ったところビデオレターを見せられた。カメラはまだ相当高価なはずで、父親から始まって母親、いとこ、親戚の叔母さんまで総出だ。近所に住んでいるのか聞くと何百キロも離れているという。わざわざ出向いてきたらしい。父親は真っ直ぐ前を見て1時間以上にわたって微動だにせずとうとうと語りかけてくるのだった。全てが皆こんな調子で、4時間以上にもなるこのビデオには正直驚いた。文化の違いというよりは人の在り方の違いに驚き感銘を受けた。ー最後に流れる音楽は自前の即興テープの中から選んだ。

『205号室』
room_205.jpg18分/8ミリ/サウンド/1993年

■ 部屋をテーマにした実験的作品。非常にラフで機械的なオーバーラップに始まり、カメラは部屋の中を360度回転する。もともと本人が出る予定は無かったのが撮影が進むにつれ、ふと、この部屋の主は誰?といった疑問がわき急遽自作の歌と競演した。同様に、「この部屋の中でどうやって寝てるの?」といった疑問にも答えている。ー赤い夕陽が荒野を染めて、お前たちは何処へ行くのだろ...。
撮影には2種類のカメラを使った。コダックのスーパー8フィルムは機構じょうオーバーラップの出来ない構造になっている。

『夜より遠い星』
yoruyori_toi_hoshi.jpg28分/8ミリ/サイレント(一部サウンド)/1995年

■ コダクロームの現像が国内で出来なくなり媒体をFujiのフィルムとカメラに代えた結果、色味は変わったがより幅の広い撮影効果が得られるようになった。望遠鏡から顕微鏡まで使ったが、結局市販の一眼レフ用500ミリ望遠レンズにおちついた。最初の上映にはあった精子のシーンはカットした。月の移動速度。引き延ばされた落下の時間。ゆらぎのすきま。スケールに関する詩的考察、奇跡的に美しい映画。
ー夜の星ばかりが宇宙ではない。台所の片隅にも宇宙の断片は転がっているのだ。というのが、内宇宙世代の作者の持論。

『牙鳥の時間、鉄の声』(2007年8月19日(日) 17:00〜)
karasu_no_jikan.jpg22分/8ミリ/サイレント/1994年

■ 父の肖像には常に戦争の響きがつきまとう。都会の夜明け、渋谷駅前で残飯を貪り食らう異形の鴉の群れ。当初案はカラスと人物の2部構成で、実際にカラスのシーンも撮影されたが、後半の圧倒的な力強さに見合う映像は何処にも無く割愛した。コダクロームの200フィート長尺フィルム(13分)を使い横臥した裸体の上にレールを渡して撮影した。全編で数カットしかない。ボケの効果は計算的と思われているようだが、撮影に没頭していた結果にすぎない。実際、撮影中というのはいろんな要素が絡み合って忙しいものなのだ。光源は1点のみ認知できるギリギリの線で、コダックはこの頃より海外現像となりフィルムが戻ってくる1ヶ月間不安でしょうがなかった。

『クローン染色体』
clone_senshokutai.jpg3分/16—8ミリ/サウンド/1996年

■ フィルム素材にこだわった作品。現像済み16mm、8mmフィルムを漂白剤、接着剤、穴開けポンチにより加工。オリジナル16ミリは上映困難なため、全編8ミリカメラにより1コマづつ再撮影し再構成して音をつけた。8ミリ版には16ミリのパーフォレーションが写り込んでいる。もとになったフィルムでは作者自身がマスクを付け踊っている。

『TIME TIDE』
time_tide.jpg42分/8ミリ/サウンド/2000—2006

■ 時間を潮になぞらえた連作。2000〜2006年にかけて3回に分けて撮影された。アンディ・ウォーホルは実にクールな態度で撮りっぱなしの映画を作ったが、これはまったく逆。撮影者がカメラにしがみついてるのか、目の前に在るものを見続けた結果、フレームがガタガタ揺れている。非常に主観的な映画なのだ。


レイトナイト シネマテーク
『大西健児作品集』

『スクエアワールド』(2007年8月16日(木) 21:00〜)
square_world.jpg42分/16ミリ映画/1995年
出演/金濱夏世 大西健児

■ 儀礼的な映像世界。大西健児の初期代表作。日常の中に当たり前のように転がっている犯罪、どんよりと濁った映像美、監禁・殺人・四肢切断… 猟奇的悪夢が展開する。

“好きではないが評価せざる得ない”かわなかのぶひろ(映像作家)

“力強さがあると同時、どう判断すべきか難しい作品である。強烈なコントラストの映像、言葉では語り尽せないイメージに引きつけられるのだ”ハワード・グッテンプラン(ミレニアムNY)

『水槽都市』(2007年8月17日(金) 21:00〜)
suiso_toshi.jpg55分/16ミリ映画/1996年
出演/金濱夏世 大西健児 しまだゆきやす

■ おそらくここ数年の異常な犯罪事件の数々を予見した、あるいは、的確に理解する教本になるべき大西健児の野心作。硬質な映画表現へと指向を変えた大西作品のコア。風景の中にコラージュされる事件を読み解け。

“大西健児は死体、四肢切断といったフェティシズム最強の武器を使ってフェティシズムを完膚なきまでに叩きのめしたのだ” 上林栄樹(映像作家)

“マルキ・ド・サドの小説を大笑いして読む趣向の方にはたまらない作品である”ジェームズ・ウォン(香港映画祭1997)

『絶頂』(2007年8月18日(土) 21:00〜)
zeccho.jpg80分/16ミリ映画/1997年
出演/高木朱里 大西健児 しまだゆきやす

■ 具体的には定かでないが、スクリーンの向こうではとんでもない出来事が起こっている。くすんだベールに包まれた映像・ノイズの向こうにかすかに聞こえる断末魔の欠片。攻撃的な映像美学の頂点〈絶頂〉を極めた映画。90年代の実験映画シーンの最重要作品であり、若松プロの60年代の作品を髣髴とさせる歪んだエンターテインメント作品でもある。

“おそらく、A・ウォーホルやJ・ベニングらから多大な影響を受けている。
しかし、大西健児はその構造やコンセプトの部分を継承したのではなく、実験映画史がうみだした数々の事象の“効果”を、積極的に劇映画の手法へ組変えていったのではないか。“SEX”“暴力”“死”といったいささか蛮俗的な映画表現を志向していながら、その作品は極めて硬質な気品と風格が備わっている”ジョス・ウィン(エイガアーツ・キュレター)

『アウトオブフレーム』(2007年8月23日(木) 21:00〜)
out_of_frame.jpg24分/16ミリ映画/1996—2000年
出演/金濱夏世 大西健児 しまだゆきやす

■ セックスがある。暴力と犯罪と情念の中に削ぎ落とされたラブストーリーがあるのかもしれない。映画に必要なのは甘ったるいLOVEじゃない、むせ返るような汗臭を孕んだFUCKが重要なんだ。

『イーストエンド』(2007年8月24日(金) 21:00〜)
east_end.jpg25分/DV作品/2001—2005年
出演/グラハム・チェイヴ ウイリー・ブリスター 隈井シモン

■ 最終戦争後の崩壊した未来世紀を描く本格SFムービー。サバイバル・被爆人間・食人鬼・共食い・絶望… 煮えたぎる原野に繰り広げられるバイオレンスワールド。空前絶後の映像世界を体験せよ!

『焼星』(2007年8月25日(土) 21:00〜)
sho_sei.jpg25分/8ミリ映画/1995年

■ 大西健児のライフワーク。プライベートシネマの至宝。8ミリフィルムで記録された個人的な日記映画の数々。

“大西健児は光の密猟者ではないかと思う”山田勇男(映像作家)

“静かだ。怖いくらい静かだ—
8ミリカメラを持つものは、つくづく罰当たりになってしまうものだなと思う。
しかし「いま、ここ」を超えるにはカメラの教えに従うしかない。
8ミリカメラを手にしてしまった者の宿命だ”山崎幹夫(映像作家)


あがた森魚月刊映画上映会
『月刊『もっちょむ』八月集壕』

『もっちょむうすけしぱあぷるへいず7月號』(2007年8月26日(日) 17:00〜)
監督:あがた森魚、岡本和樹

あがた森魚月刊映画上映会
『月刊『もっちょむ』九月集壕』

『もっちょむうすけしぱあぷるへいず8月號』(2007年9月28日(金) 19:00〜)
監督:あがた森魚、岡本和樹

アニメーション80 第33回新作上映会

『とべないトリ』
(2007年09月29(土) 12:00〜& 16:00〜・30日(日) 12:00〜& 16:00〜)
tobenai_tori.jpg 杉田崇/4分45秒/2006年
『LOST UTOPIA』
lost_utopia.jpg 水江未来/5分10秒
『それはそれはそれは』
sorewa_sorewa_sorewa.jpg ノンキーココ/3分32秒/2007年
『雲の人 雨の人』
kumo_no_hito_ame_no_hito.jpg 上甲トモヨシ/6分34秒
『迷走赤ずきん』
meisou_akazukin.jpg pecoraped/5分42秒/2007年
『1 minute Animation Festival Vol.7』
1 minute Animation Festival
『60秒シネマコンペティション作品集』
30sec_cinema_competition.jpg 長野県小布施町映画祭/5分
『アニメ君』
anime_kun_01.jpg にゃおぞ/7分/2007年
『sous』
sous_01.jpg たかはしみきこ/6分10秒/2006年
『ふくをきたカラス』
fuku_o_kita_karasu_01.jpg 海老澤和夫/10分/2005年
『Potato Dish』
potato_dish.jpg Eckhard Kruse(ドイツ)/11分25秒/2005年
『Minhocas—ミミズ—』
minhocas_02.jpg Paolo Conti(ブラジル)/14分20秒
『ピミルーナ』
pimiruna.jpg 鈴木美智子/1分/2007年
『矢印』
yajirushi_02.jpg 中村武/2分/2007年
『signal』
signal.jpg 保田紀之/2分40秒/2006年
『師走の訪問者』
siwasu_no_houmonsha_02.jpg 細山広和/6分21秒/2006年
『A MAZE』
a_maze.jpg 高橋慶/17分50秒/2007年

大木裕之 Work In Progress
最新Version作品上映会

『哪木(ナム)』(2007年10月17日 20:00〜)
namu.jpg2004〜2007年/71分/ビデオ

■ 2004年、イスラエル/パレスチナ/トルコを皮切りに、香川/東京/高知など「10日間」の撮影を複数回重ねて、複数の「10日間」を幾層にも重ねて、時間の流れやその豊かさを独自の編集法により表現する。

『ウム/オム1』
umu-omu.jpg2005年〜/40分/ビデオ

■ 「デジシリーズ」8作目・・・は10日×6=60日間。2005年8月22日高松から始まって、11月11日上高地まで。生体実験と薬物精製が、同時に映像として結合するプロセス。特にシャングリアと高山で深化する。

『メイ4』(2007年10月18日 20:00〜)
may.jpg2004年〜/50分/ビデオ

■ 5月の日々を、5年にわたり5回撮ることにした。時系列を大胆に無視し、同じ人/違う人/違う場所/同じ場所/同じとき/違うときを、一つの物語として再構成する。今回の上映では、2007年の5月撮影分が入った最新版。2008年、完成予定。

『TRAIN』
2007年10月VERSION/30分/ビデオ

■ 『TRAIN』は大変複雑な構造を持つ。冬に北海道の松前町で撮影する「松前君シリーズ」の第13作目「松前君の兄弟の神殿の形」を底辺としての第14作目は、今後さらにダラムサラの撮影に向けて・・・。

『カム』
ka-mu.jpg2006年〜/20分/ビデオ

■ デジシリーズ9作品目は10章のスタイルぎりぎり崩壊寸前までエネルギーを放置していく中での「形体」の探求をする。来る、まで、来る、いくときいく剛腕で信心深く商売上手な(チベット)カムパにトリビュート。


あがた森魚月刊映画上映会
『月刊『もっちょむ』十月集壕』

『もっちょむうすけしぱあぷるへいず9月號』(2007年10月19日(金) 19:00〜)
監督:あがた森魚

『短篇調査団(55)スポーツの巻』

『日本の卓球—実技と練習法—』(2007年10月24日(水) 20:00〜)
1957年/18分/白黒/制作:日本大学芸術学部

■ 日本独自のペンホルダーグリップによる卓球の技術を、具体的な練習法を通して指導する。各打法の技術の要点や利点、練習方法をスローモーションも混えて解説。

『魔女のバレーボール—技術の分析—』
1966年/20分/カラー/制作:学研映画/
脚本・監督:垣内健二/撮影:岡崎宏三・並川達雄

■ バレーボールを基本編と技術編に分けて解説。基本編は基本プレーをスローモーションを多用して分析し、技術編は世界選手権、オリンピックに出場したニチボー貝塚チームのプレーを紹介する。

『スポーツと禅』
1968年/24分/カラー/制作:日本フィルムセンター/
企画:曹洞宗宗務庁/プロデューサー:金子睦/脚本・監督:矢部正男/
撮影:江連高元・中山正治・田端弘

■ 技を競い勝負を争うスポーツは、技の修練はもちろん、精神面の修練もおろそかにされてはならない。スポーツにおける坐禅の効用を科学的に解こうとする。

『闘魂こめて—読売巨人軍—』
1963年/34分/白黒/制作:読売映画社/企画:読売新聞社/
プロデューサー:島田昌一/脚本・監督:坂巻昇/撮影:近藤良治郎/音楽:俣賀秀実

■ 日本プロ野球の名門読売ジャイアンツの創立30周年を記念して製作された映画。ジャイアンツの誕生、揺籃期から現在までの歴史が記録されている。


8ミリフィルム映画祭 2007 秋
山崎幹夫セレクション1

『現世(うつしみ)』(2007年10月20日(土) 14:00〜)
utsushimi.jpg澤井俊明/8ミリ/35分/1982年

■ 8ミリの普及によって、大学生のみならず、高校生にも映画をつくることができるようになった。そうして1983年のPFFを席巻したのが、高校生たちによる8ミリ映画だった。たしかに15歳から18歳までの年齢でしか表現できないものがある(そうだ、アルチュール・ランボーだって…)。澤井俊明のこのPFF1983入選作は「カール・テホ・ドライヤーの『奇跡』を高校生が撮ったらどうなる」という問いに応えてくれた作品だった。

『多摩川 暮らしの手帖』
tamagawa.jpg内村茂太/8ミリ/37分/2007年

■ 内村茂太の2大テーマである「多摩川」と「身辺雑記(含む猫)」を満喫できることがタイトルからも想像できる。私小説的風景と、おもしろおかしい一人ボケツッコミのナレーションのすきまから、チラリと燃え上がりそうな情念とか、はたまたチラリと「永遠性への希求」みたいなものが見えるところ、そのサジ加減の絶妙さに舌を巻く。


8ミリフィルム映画祭 2007 秋
山崎幹夫セレクション2

『PATINKO』(2007年10月20日(土) 16:00〜)
patinko.jpg森永規不児/8ミリ/30分/1982年

■ 私たちはこの頃、熱病に罹患したかのように「物語の解体」を試みていた。既成の物語をブチ壊すことで、今までの映画にはなかった何かが到来するのだと思っていた。しかし何かがどーんと訪れるわけではなく、また物語がそう簡単に解体するはずもなく、なんとかつくったわずかな隙間から、隣りの部屋を覗き見るにすぎなかった。しかし「隣りの部屋」はとんでもなく魅力的で、幾人かはそれぞれ別の世界への路を獲得したのだと思う。(ぜんぜん解説になってません)

『撮るのは俺だ』
大川戸洋介/8ミリ/56分/1983年

■ 大川戸洋介に関してはさまざまな都市伝説めいた話がある。当時、イメージフォーラムでは2ヶ月に一度、新作ショーケースというプログラムが上映されていた。これは作品を常時募集していて、そうして持ち込まれた作品(当時だから全部8ミリ)をシネマテークのディレクターである中島崇が見て、セレクションしたプログラムなのだ。ここに大川戸洋介は毎回欠かさず作品を持ち込み、毎回落選していた。2ヶ月に1本の新作をつくっていたわけではない。落選した作品を解体し、編集し直したり新しい映像を付け加えたりして、タイトルも新しくつけて再チャレンジしたのだった。その熱意というかしゃあしゃあと作品をつくる態度に感銘を受けたのか、なんと中島崇は大川戸洋介にいきなり個展上映をさせた。そのとき上映した作品が、今回の『撮るのは俺だ』なのです。


8ミリフィルム映画祭 2007 秋
山崎幹夫セレクション3

『小江戸川越蚤の市』(2007年10月20日(土) 18:00〜)
koedo_kawagoe.jpg松田有史/8ミリ/6分/1985年

■ 最近流行のラーメンには食べているうちに味が変化して2種類3種類の味をひとつの丼で楽しめるものがある。これを「ダブルテイスト」と言う。さて、作中に登場する謎の白い玉は、作者が意図してつくったものではないのだけれど、もともとの小型映画として楽しめ、さらに意図せぬ謎の白い玉によって実験映画としても楽しめるという、まさにこの作品は映像作品におけるダブルテイストだ。

『プリズム』
prism.jpg山田勇男/8ミリ/29分/1999年

■ まさに死に向かって世界がごうごうと音をたてて流れていくように、きわめて早いテンポで散歩しながらのスケッチ映像がマシンガン羅列される作品。このような撮影をさせたら、山田勇男の右に出る作家は銀河広しと言えども皆無。歩け、見よ、カメラを構えて光と影を捕獲せよ。街をたゆたうカメラは、なんと気まぐれにさまよい、しかし一歩一歩ごとに死(消滅点)への歩みを刻んでいる。

『ハル』
長屋美保/8ミリ/56分/1995年

■ 墓に納骨されるおばあちゃんの骨壺。その白い壺に、背後の青空と、作者が映っている。いたずらに生きてきて、そこそこたくさんの映画を見てきたのだが、これは屈指の名ショットだと思う。思い出しているいまでも震えるほどだ。長屋美保はメキシコ在住だとそうだ。それではっとわかったことがある。彼女は太陽系の人なのだろう。だからさして美人でもなくオッパイもないのにためらわず裸をさらすことができるし、男を裸にしてチンポを撮ることもためらいがないのだ。


8ミリフィルム映画祭 2007 秋
山崎幹夫セレクション4

『そのあくる日』(2007年10月21日(日) 14:00〜)
sono_akuruhi.jpg片桐努/8ミリ(ビデオ上映)/26分/2002年

■ プログラム最初の作品は少女とホームレスの交流を描くドラマ。しかし予定調和のヒューマニズムには終わらない。ロベール・ブレッソンの『少女ムシェット』ほど絶望的ではないけれど、ヒリヒリとした少女の回りの状況がきっちりと描かれている。

『土よ、笑う土よ』
tsuchi_yo.jpg五十嵐友行/8ミリ(ビデオ上映)/18分/2002年

■ 自死を決意した男がさまよい、たどりつく廃品集積所の映像がなんとも強烈に記憶に焼き付いている。夢のような現実のような世界で、フェンスに囲まれた大きな池があり、わりとリアルな廃棄物の山がある。それら映像がもたらす退廃感が妙に心地いい。

『小庭歌』
koniwa_uta.jpg大谷高美/8ミリ(ビデオ上映)/12分/2003年

■ 凝縮された時間。闇が支配する夜に灯すろうそくの明かり。こういう雰囲気を描くには沙撮影フォーマットはフィルムの一択です。この作品はひょんなことから、今年フランクフルトで開催された映画祭に正式出品された。

『コドモノ町』
kodomo_no_machi.jpg伊藤有希/8ミリ/25分(ビデオ上映)/2004年

■ シネヴィスシネマの第二回のグランプリを受賞した作品。主人公の少女が最後に、なにげなく父親のてのひらにアイスクリームを乗せる。夏の暑さでアイスは溶けて指の隙間から畳に流れ落ちる。ここがこのドラマの成功を決定づける白眉になっている。1つのショットによってドラマは成功し、そしてそれはフィルムで撮影されなかければならなかった。

『ワイルドホーシズ』
wild_horses.jpgヤジマチサト士/8ミリ(ビデオ上映)/20分/2004年

■ 8ミリだけでなく広く自主製作映画を喧伝するとき、ついつい既存の商業映画からは遠く離れた映画を推奨したり、語ったりすることが多い。でも、もともと自分が映画ごっこを始めたのは中学生のときのカンフーまがい映画だったり、高校生のときのホラーまがい映画だっりするわけです。そういう意味で、この作品のような近未来サスペンス映画ってのは、自主映画の主流であるべきだと思う。で、今回はこの作品、英語字幕版での上映にしたいと思います。


8ミリフィルム映画祭 2007 秋
山崎幹夫セレクション5

『無水の泉』(2007年10月21日(日) 16:00〜)
musi_no_izumi.jpg栗栖里衣/8ミリ/14分/1984年

■ PFF1985入選作。80年代に札幌でつくられた自主製作映画に多数出演している石丸裕子を主演に、イメージ映像的な構成でつくられた作品。やはり女性の作者によるものになると石丸裕子はまったく別の顔を見せます(オッパイも見せます)。ガーリィーなフィルムというようなくくりは当時はなかったと記憶するのだけれど、今再見してみると、まぎれもなく「ガーリィー」カテゴリのど真ん中を突いています。

『べっくんは くまです』
江口幸子/8ミリ/80分/1994年

■ おそらく人生のなかで最大の喪失とは、友人や家族の死ではなく、物語の喪失なのではないかと思うことがある。ワープロに打ち込んでいた小説の文字データがフッ飛んだとき、主人公が映画から消えていってしまうほどのショックがあった。作中で主人公はつぶやく「すべての記憶が消えていったとして、最後に残るのはどんな記憶なのでしょうねぇ」。


8ミリフィルム映画祭 2007 秋
山崎幹夫セレクション6

『うみ月ふみ月』(2007年10月21日(日) 18:00〜)
umi_tsuki_humi_tsuki.jpg栗栖里衣/8ミリ/12分/1984年

■ 『無水の泉』の作者がはじめてつくった8ミリ映画。おなじPFF1985に応募して『無水の泉』が入選したわけだが、当時のPFF映写技師スタッフはこちらの作品を推していて、なんと「映写技師推薦」ということでPFFプレフェスティバルにて上映されたことがあったと記憶する。

『GARNET』
garnet.jpg緑川珠見/8ミリ/32分/1996年

■ 息子を溺愛する母親に疎外され続けて娘は成長した。娘の記憶の中の母は、あくまでも冷ややかで嫌らしい存在だ。幼い頃母に聞いた一家心中の家の話、ザクロの記憶・・・。それらも今となっては曖昧に思えてくる。それは彼女が無意識に自分の過去を否定したいからに他ならない。『蟹牡丹』に近いところに題材をとりながら、緑川はここでもまた 別のアプローチを試みている。(HPより)

『風わたり』
kaze_watari.jpg石井秀人/8ミリ/30分/1991年

■ 東北地方を列車で旅している作者。窓の外は重たそうな雪に覆われている。車内で出会った人々にカメラを向ける。視線と視線が交差し、微妙にずれる。無音だ。彼岸の世界のようにも感じてしまう。こわい。こわいけれど暖かい。暖かい何かがここにじわじわとにじみ出している。たかがスクリーンに映し出された映像のくせに、得体の知れないエネルギーを孕んでいる。そして開かれる。愛も祈りも叫びも哄笑も超えた地平がここから開く。


8ミリフィルム映画祭 2007 秋
シネマトレイン傑作選+

なんだかとってもヤラしいのにちょぴりせつなかったりするおかしくて超オモシロイ、90年代のポストアバンギャルド金字塔『毛髪歌劇』。今回、ちゃんとフィルムで上映です!
(2007年10月25日(木) 20:00〜)

大西健児『ハードキャンデイ』8ミリ/17分/1998年
帯谷有理『毛髪歌劇』8ミリ/64分/1994年


8ミリフィルム映画祭 2007 秋
シネマトレイン地獄選+

イノセンスなんだがナンセンス。少々下品なドラマ仕立ての8ミリ劇映画集。ここは、「近未来SFミュージカル」や「チンポコが目玉を貫通!」する映画で唖然となるのが正解。
(2007年10月26日(金) 20:00〜)

大西健児『ウサギ狩り』8ミリ/11分/1998年
小林ひろこ『序破急』8ミリ/9分/1997年
永井英之『君のハグキ』8ミリ/14分/1998年
小口容子『2010年、夏』8ミリ/40分/1994年


8ミリフィルム映画祭 2007 秋
『往復』を一日で見る試み1

『往復1』(2007年10月27日(土) 13:00〜)
ouhuku_1.jpg山田勇男・山崎幹夫/8ミリ/46分/1986年

■ 1985年、それまで撮影は他人にまかせていた山田勇男は、みずからカメラを手にして『青き零年』という傑作を完成させた。そこで当時、北海道近代美術館学芸員だった正木基が、寺山修司と谷川俊太郎の『ビデオレター』のように、山崎幹夫と山田勇男で8ミリによる往復映像書簡を始めるように要請。そうして完成したのが『1』。ほぼすべてサイレント映像で構成されている。

『往復2』
ouhuku_2.jpg山田勇男・山崎幹夫/8ミリ/90分/1988年

■ 『1』に引き続いての8ミリ往復映像書簡。『2』ではすべて音をつけ、時間制限もなく、どこまでで完成という期限もなく続けたために、シリーズ最長の90分の作品に仕上がった。


8ミリフィルム映画祭 2007 秋
『往復』を一日で見る試み2

『往復3』(2007年10月27日(土) 16:00〜)
ouhuku_3.jpg山田勇男・山崎幹夫/8ミリ/80分/1993年

■ 『3』はちょうど山田勇男が『アンモナイトのささやきを聞いた』を監督、山崎幹夫は『プ』を監督していた時期に当たる。たがいにスタッフワークによる35mm映画という現場に直面しながら、8ミリカメラを回した。おたがいの人生の混乱ぶりがそのまま作品にも反映されている。


8ミリフィルム映画祭 2007 秋
『往復』を一日で見る試み3

『往復4』(2007年10月27日(土) 18:00〜)
ouhuku_4.jpg山田勇男・山崎幹夫/8ミリ/60分/1999年

■ 1993年からは山田勇男も東京に住むことになり、しかもラ・カメラで月に3日は一緒に上映会をおこなうことになって互いを隔てていた距離はなくなった。そのぶん、より落ち着いて作品としてのキャッチボールが行なえたかと思う。

『往復5』
ouhuku_5_yamada_1.jpg山田勇男・山崎幹夫/8ミリ/50分/2006年

■ 『4』の完成後、山崎から「いいかげん飽きた」と、まるで男女の別れ話のようにしてしばらく打ち切られていた8ミリ往復書簡だが、ふとしたきっかけで(焼け木杭に火がつくように)再開し、シングル8廃絶が決まった2006年に完成した。寺山と谷川の『ビデオレター』が寺山の死によって終結したのとは異なり、メディアの死によって作品が継続不能になるという前代未聞の終結。さよならシングル8。


8ミリフィルム映画祭 2007 秋
山崎幹夫セレクション7

『星の葬(まつり)』(2007年10月28日(日) 14:00〜)
hoshi_no_matsuri.jpg高遠瑛/8ミリ/25分/2003年

■ 高遠瑛は漫画家、写真家としてのキャリアはあるが、映像作家としてはこれが初の作品。テーマは『銀河鉄道の夜』の重要な登場人物カムパネルラに焦点を合わせて「永遠の少年」というテーマに挑んだ。

『銀河鉄道の夜』
ginga_tetshudo_no_yoru.jpg山田勇男/8ミリ/45分/1982年

■ 1980年代初頭の札幌で、山田勇男と湊谷夢吉を中心とした製作集団「銀河画報社」が盛んな活動をおこなっていた。『スバルの夜』『家路』がPFFに入選して、北海道の自主映画製作集団として先頭ランナーだった彼らが、その総力を結集したつくられた8ミリ映画。宮沢賢治の小説をあれこれミックスして濃厚なイメージ映画をつくり出した。


8ミリフィルム映画祭 2007 秋
山崎幹夫セレクション8

『水心』(2007年10月28日(日) 16:00〜)
村上賢司/8ミリ/50分/1993年

■ 8ミリカメラのカタカタ回るモーター音に触発されてか、カメラと一体化した肉体を世界にぶつけて、それを作品化する一連の映画スタイルがあった(園子温や平野勝之などですね)。村上賢司のこの作品は、そんなスタイルの末裔にあたる。カメラとともに川をさかのぼり、源流にたどりついたとたん、水流に押し出されるように真冬の海に飛び込むさまは圧巻(というか素晴らしき馬鹿)。

『緑虫』
midori_mushi.jpg寺嶋真里/8ミリ/42分/1991年

■ P・K・ディックがありふれたSF的ギミックしか使用していないのに、およそSFからはかけ離れた怪物的作品群を遺したのと似ていて、寺嶋真里の映画の要素ひとつひとつはじつにわかりやすい。登場人物もマンガチックに大げさな身振りや表情をしているし、音楽や美術効果もそれを強調している。なのになぜか、底知れぬグロテスクさがじくじくとにじみ出てくるのは何故だろう。彼女もまたスタニスワフ・レムがディックを評して言ったような「俗物に取り囲まれた幻視者」なのだろうか。


16ミリフィルム映画祭 2007 秋
事件がある情景・映画“CINEMA”

危険な香りが漂う硬派な劇映画プログラム。静かな刃でえぐられる衝撃、背徳と情念が渦巻く『かげのあかり』。リアルな犯罪哲学『水槽都市』。異常にたかい「映画℃」を体感して、少しだけ背筋でゾッと悪寒を感じてください。
(2007年11月1日(木) 20:00〜)

斎藤ユキヱ『かげのあかり』16ミリ/15分/1994年
大西健児『水槽都市』16ミリ/55分/1996年


16ミリフィルム映画祭 2007 秋
『ゆめこの大冒険』

『ゆめこの大冒険』(2007年11月2日(金) 20:00〜)
yumeko_12.jpg筒井武文/モノクロ/16ミリ/70分/1986年

■ ヒロインのかとうゆめこが「怪盗ゆめこ」と「奥方ゆめこ」の一人二役を演じる。
映画史への深い愛と該博な知識に裏づけされたサイレント喜劇であり、筒井武文の代表作。


16ミリフィルム映画祭 2007 秋
山崎幹夫セレクション9

『バオバブのけじめ』(2007年11月3日(土) 15:00〜)
baobab.jpg松浦博直/16ミリ/34分/2005年

■ 映画美学校のなかでコンペをおこない、選ばれて製作された作品。東京でひとり暮らしする主人公のもとへ突然父が訪ねてきて、ずいぶん前に失踪した主人公の母を探そうとするお話。オーソドックスにつくられた物語映画だが、シナリオがよくできていて、いい余韻を残してくれる。

『僕達はくり返していく』
bokutatchi_wa.jpg菊地夢高/16ミリ/45分/2005年

■ 日本映画学校の卒業制作作品。最初、とても重たいテーマのように受け取れるので「またかよー」とうんざりした気分になる。しかし物語が進むにつれて「これ、どう終わるのかな」とハラハラしてきた。最後は奇をてらわず、予定調和に終わらず、心地よく広い世界へと投げ出してくれた。なお、監督の意向によりビデオ上映になります。


16ミリフィルム映画祭 2007 秋
『プ』を16mm版で見る

『プ』(2007年11月3日(土) 18:00〜)
pu.jpg山崎幹夫/35ミリ(16ミリ縮小プリント)/96分/1995年

■ 35mmで撮られ、35mmで上映された映画だが、じつは16mmに縮小プリントしたフィルムも存在する。DVD化もされていないので、ビデオですら目にする機会が少ない映画なので、リクエストにお答えして16mm版で上映の機会をつくることにした。


16ミリフィルム映画祭 2007 秋
講座/映画と音楽、映画と文学

『京都よ、わが情念のはるかな飛翔を支えよ』(2007年11月4日(日) 15:00〜)
kyoto_yo.jpg澤井俊明/8ミリ/50分/1989年

■ 原作のある8ミリ映画というのも珍しいが、この作品の原作は「すばる文学賞」を受賞していて、集英社から刊行されたもの(もちろん作者公認)。多くの商業映画は原作ものだが、制約の少ない自主製作映画であえて原作ものに挑むことの意味を考察したい。


16ミリフィルム映画祭 2007 秋
山崎幹夫セレクション10

『VMの夢想』(2007年11月4日(日) 18:00〜)
vm_no_muso.jpg山崎幹夫/16ミリ/9分/1990年

■ 不完全未着デュープという手法によって、フィルムの枠のなかで映像が不安定に揺らめく効果をもちいた作品。撮影場所は北海道の美唄炭坑の廃墟。音楽は勝井祐二。

『夢のアンダンテ』
大川戸洋介・稲生光芳/16ミリ/31分/1987年

■ 大川戸の唯一の16ミリ映画。映画監督の風間詩織がなぜか被写体で、でんぐり返ししているシーンが記憶に残っている。またダブル8で撮影したフィルムをそのまま断裁せずに使用して、4分割画面をつくり出していた。チラシでは大川戸洋介の作品と出したが、稲生光芳との共作であるとのこと。

『ロング・グッドバイ』
山田勇男/16ミリ/32分/1997年

■ 『銀河鉄道の夜』で宮沢賢治役を演じた藤木光次が撮影を担当。出演は前回の8ミリフィルム映画祭でギターのソロ演奏していただいた吉本裕美子。東北から北海道を旅しながら撮影された白黒の映像が美しい。音楽は今井雅幸、藤木弘史、勝井祐二。


『短篇調査団(56) 民家の巻』

『日本の建築 すまいの伝統』(2007年11月14日 (水) 20:00〜)
1963年/19分/カラー/制作:日本映画新社/企画:文化財保護委員会/
プロデューサー:西沢豪/脚本・監督:木村建二/監督:星山圭/脚本:加納竜一/
撮影:林田重男・津田秀夫

■ 古代から現代へ歴史の移りかわりとともにすまいの様式も変遷した。しかし日本的な美しさは伝統として今なお息づいている。

『木と家』
1973年/25分/カラー/制作:岩波映画製作所/企画:住友林業/
プロデューサー:高橋宏暢/脚本・監督:羽田澄子/撮影:中谷英雄

■ 日本は古来、木の豊富な国である。日本の木造家屋の特徴と伝統を、木という素材の美しさに焦点をあてる。日本の木造家屋には木の生命が生きている。

『今井の町と民家』
1983年/21分/カラー/制作:メディアート+新日本映像/企画:近畿日本鉄道/
プロデューサー:小林真・宇田川宏光/脚本・監督:山添哲/撮影:上岡葆史/
音楽:長沢勝俊/語り:斉藤穎

■ 奈良県橿原市今井町は室町時代の末に一向宗の門徒が開いた寺内町で、江戸時代には自治の進んだ商業の町として栄えた。重要文化財の民家の構造と変遷を調べながら、この町の歴史についても考える。

『古民家は語る』
1978年/29分/カラー/制作:世田谷を記録する会/
企画:世田谷区教育委員会/脚本・監督:浅野辰雄

■ 昔の庶民の家 — それは単なる建築物としてではなく、この家の中でどんな人が、どういう生活をしてきたか、世田谷という地域を含めた歴史の中でこの家の誕生、変遷を捉えながら古民家の解体を描く。


『世界の涯て』第一部

『世界の涯て』第一部(2007年11月18日(日) 13:00〜・17:00〜)
still2.jpg岡本和樹/2007年/DV/170分(第一部 + 第二部)

■寺山修司が主宰した「演劇実験室・天井棧敷」の元劇団員17人へのインタヴューから構成された作品。

■第一部『過去』(80分)
「天井棧敷」がそれぞれにとって何であったのかを、演劇の実験の中でも特に先鋭とされる「市街劇」が何であったかを中心に展開する。


『世界の涯て』第二部

『世界の涯て』第二部(2007年11月18日(日) 14:30〜・18:30〜)
ono_san.jpg岡本和樹/2007年/DV/170分(第一部 + 第二部)

■第二部『現在』(90分)
劇団に所属した人々が現在をどのように生きているのかを、舞台表現を辞めた人々の姿から見つめていく。

出演者
稲葉憲仁さん/大貫眞さん/小野正子さん/河田悠三さん/栗原功さん/小暮泰之(幻一馬)さん/斎藤(旧姓 工藤)麻耶さん/佐々木英明さん/佐々田李司さん/関登美子さん/外川哲三さん/高橋咲さん/竹永敬一さん/竹永茂生さん/藤原薫さん/広瀬隆平さん/森崎偏陸さん


金井勝回顧展Aプログラム

『時が乱吹く』(2007年11月23日(金) 14:00〜)
time_blows_on.jpg1991年/16mm/カラー/62分(英語字幕付きビデオ上映)

■ 金井監督による作品解説:五十歳を迎えようとした時、その心境をこれまでにない方法論を用いて表現したいと考えてスタートさせたのがこの《映像による詩歌集》〜〜 '87年に短歌編・『夢走る』を、'88年に俳句編・『一本勝負の螽(キリギリス)』を、そして'89年に詩篇・『ジョーの詩が聴える』を夫々の年のイメージフォーラム・フェスティバルで発表します。


『夢走る』

▼ 短歌編・『夢走る』は時代劇による実験映画で、《恋と映画とに於ける老若対決》というのがその内容〜〜 ボレックス・カメラを駆使した《特殊撮影》が高く評価され、メルボルン映画祭では最優秀短編劇映画賞を受賞〜〜 更にこれはヨーロッパ、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドを《巡回上映》しています。

『一本勝負の螽斯(キリギリス)』

▼ 俳句編・『一本勝負の螽(キリギリス)』は、400フィートのフィルムを装填したカメラがぼくの《日常と妄想》とを追って部屋々々を巡るという新手法の11分間映画〜〜 それは、前作・『夢走る』で力演してくれた城之内元晴氏(映像作家)の交通事故の悪夢から始まりますが、このワンショット・シネマにはビデオ作品では出せない《燻し銀》の輝きがあると自負しています。

『ジョーの詩が聴える』

▼ 詩篇・『ジョーの詩が聴える』〜〜 生前、城之内氏は何度か我が家を訪れており、ぼくの2本の映画(=『王国』と『夢走る』)のためにも熱演してくれました。ぼくには、その彼がいた場所があたかもぼくの脳細胞の延長上にある小さな部屋々々のように思える時があり、そこに彼の何もかもが《記憶》されいるような気がしました。
そしてその妄想は、やがて部屋から庭へと流れ出して、そこに彼の詩・『新宿ステーション』が圧倒的な存在感をもって巡り始めるのです〜〜!

▲ これらの3本の短編映画はそれぞれが独立して活動をしていますが、故・城之内元晴氏への追悼作品として合体する時には、更に2景のドキュメンタリーが加わってこの『時が乱吹く』となるのです。

*16mmの追悼作品でしたが、雑誌・「シティロード」ではベストテン第2位、「映画芸術」でも第11位。また海外の有名映画祭からもオファーがありましたが、そこにはひとつの大きな問題が立ちはだかっていました〜〜 それは『ジョーの詩が聴える』に於ける《詩》の膨大な言葉の量で、とても英訳での字幕は不可能だと思い断念しました。
しかしこの度《第53回オーバーハウゼン国際短編映画祭》の《回顧展》に招待されることになり、この作品を除くわけにはゆきませんので、翻訳の藤岡朝子氏にご奮闘頂き見事に解決〜〜 感謝!


金井勝回顧展Bプログラム

『聖なる劇場』(2007年11月23日(金) 16:00〜)
holy_theater.jpg1989年版〜33分 2003年版〜29分/ビデオ/カラー(英語字幕付き)

■ 金井監督による作品解説:これは我が家の庭だけが《舞台》となる作品であり、これからも《進化してゆく作品》でもあります。
さて、この『聖なる劇場』の最初のバージョン(イメージフォーラム・フェスティバル‘89で公開)の時点で、『王国』というぼくの長編映画の出演者の内の四人が、既に若くて《鬼籍》に入っていました。
「人間は二度死ぬ」といわれており、「その一度目は物理的な死で、二度目の死は誰からも忘れさられた時にやってきて、それが本当の死」〜〜 だそうですが、彼らはぼくの大切な同志であると同時に、みな素晴らしい才能の持ち主であり、《わが国の前衛》を語る時になくてはならぬ人たちなのです!
前衛映像のパイオニア:城之内元晴——、ぼくたちの理解者で、理不尽にもサハリン上空に散った飲み屋のマスター:大阪 徳——、その独特な嗅覚で絶えず新しいアートを発掘し続けてきた評論家:佐藤重臣——、そして、そして、監督として脚本家として俳優として絶大なる存在感を示したダンディー:大和屋 竺——。
その彼らの《存在》を何時までもこの世に留めようと考えてスタートさせたのがこの『聖なる劇場』ですが、その《前座》として小さな生き物たちのパフォーマンスがあり、その魅力的な瞬間をこれからも撮り続けてゆきたいので、それが《進化してゆく作品》の理由なのです。

*映画祭では何所でもそうだと思いますが、《オーバーハウゼン映画祭》でも上映後に質問とトークの時間があります。そのトークでぼくが力説したのが《四人の出演者》のことでしたが、司会者のオラフ氏(=Olaf Moeller)は既に大和屋氏のことも城之内氏のことも良く知っていて大変に嬉しく思いました。しかし重臣氏についての知識は皆無だったので、「アンダーグラウンド映画を初めとし、世界の新しいアートを日本に紹介したのは彼であり、また国内でも若松孝二、大和屋、足立正生、小川紳介、高林陽一などの新人を発掘したのも重臣〜〜 彼はただの批評家ではなく、ぼくたちにとって大切な《同志》であったのだ!」と、話したら彼も納得〜〜 以後、遥かなるドイツの空の下で、ヤマトヤ、ジョウノウチ、ジュウシンの名が飛び交っていたのです!

『スーパードキュメンタリー 前衛仙術』
the_avant-garde_senjutsu.jpg2003年〜/ビデオ/カラー/33分(英語字幕付き)

■ 金井監督による作品解説:その初公開の〈イメージフォーラム・フェスティバル'03〉で話題を呼び、《第50回国際短編映画祭・オーバーハウゼン》では国際批評家連盟賞を受賞しています。
誰しもが年をとると様々な機能が衰えてきますが、ぼくの中には「若い時の付録のような生き方は御免だ」という《別人=勝丸》が棲んでいます。彼は《前衛仙術》なるものを編出してその修業に明け暮れていましたが、そんな或日その《仙術》を使って二羽の山鳩を呼寄せて、目の前で営巣させたではありませんか〜〜!
この山鳩の雛の育成などを含めて彼は様々な《奇跡》を起こしてゆきますが、それらは決して絵空事でも種と仕掛けのあるマジックでもありません。実際に目の前で展開してゆくのは摩訶不思議なる現実で、他に類例を見ない怪作にして快作也!

『前衛仙術』は第50回のオーバーハウゼンでも人気があり、街を歩いていると「ファンキー!ファンキー!」と声を掛けてくれる若者もいました。確かに口当たりの良い作品なので《気安さ》を感じてもらえるのかも知れません。その一方で年輩の方のなかには《前向きに生きようとする別人》の存在に共感を覚えて《奥のある評価》をしてくれる方もいました。前のオーバーハウゼン映画祭・ディレクターであったアンゲラ・ハートさんもそのひとりでしたが、今回も上映後の質問で「大変に面白い作品〜〜 ぼくはニューヨークから来たのですがこれをニューヨーカーに見せるにはどうすれば良いのか?」といってくれた方も、ぼくと同年配の男性でした〜〜 感謝。


金井勝回顧展Cプログラム

『無人列島』(「微笑(わら)う銀河系」三部作・人の巻)(2007年11月24日(土) 14:00〜)
the_desert_archipelago.jpg1969年/35mm&16mm/モノクロ/55分(英語字幕付きビデオ上映)

■ 金井監督による作品解説:これは自主製作による最初の監督作品で、スイスのニヨン国際(ドキュメンタリー)映画祭でグランプリを受賞〜〜 国内外でかなりの反響を呼びました。
粗筋としては、ひとりの不恰好な少年が尼僧たちに操られながら成長してゆくという至ってシンプルなものですが、そこにはぼく自身の体験とぼくが生きてきた背景(=戦後史)とが絡み合い、更に様々な妄想がそれに重なって形成される多面多層のオブジェ〜〜 ぼくらはこれまでにない新しいシュール・リアリズム映画の誕生を目指していたのです!
ぼくが小学三年生の八月十五日に《敗戦》となりますが、物心がついて以来その日までは《愛国心》を叩き込まれる教育だったので、《神国・ニッポン》の敗戦は余りにも衝撃的であり、ぼくの場合はそれが後々まで《精神的外傷(トラウマ)》として残りました。
その後、精神の救いを求めてのたうちまわった末に出合ったのがアルベール・カミユの実存主義〜〜 それを基に自分自身の実存主義を構築しますが、この『無人列島』の基盤となったのはその《金井勝の実存主義》です。

*尚、この『無人列島』はヨーロッパの映画研究者:マックス・テシエ氏やトニー・レインズ氏などに高く評価されて欧州の各地で上映〜〜 エジンバラ国際映画祭1984の特集《日本映画の25年》でも‘69年度の代表作の一本に選ばれています。また国内でも那田尚史氏の力作・《日本映画の六〇年代と金井勝》(西嶋憲生[編] 「映像表現のオルタナティヴ」森話社)が発表され、《前衛映画》としての確たる位置を獲得したと思います。


金井勝回顧展Dプログラム

『GOOD-BYE』(「微笑(わら)う銀河系」三部作・地の巻)(2007年11月24日(土) 15:30〜)
good-bye.jpg1971年/16mm/モノクロ&カラー/52分(英語字幕付きビデオ上映)

■ 金井監督による作品解説:この映画の撮影は、《よど号》のハイジャック事件があった1970年の夏でしたが、その頃の日本と韓国の関係は「一番近くて、一番遠い国」といわれていました。長い間植民地として支配されてきたことで、彼らは日本人に対して心を許すわけにはいかなかったろうし、こちらはこちらでそんな彼らを無視し、欧米の新しい文化と文明とに熱い視線を向けていたのです。
しかし、日本人の祖先の多くは朝鮮半島からやってきており、ぼくの故里・神奈川県高座郡田名村(現・相模原市田名)の高座(コウザ)郡は、高句麗系渡来人によってつくられた高倉(コウクラ)郡がその最初なのです。またぼくの姓・金井も金鋳(カナイ)からきたもののようなので、古代の帰化人は鋳物においても高い技術を持っており、ぼくの祖先もその鋳物師だったのかも知れません。
さて、そのようなことを背景にして展開するこの映画・『GOOD-BYE』〜〜 主人公は失語症の少年で、彼は何時もの小道で出会っていた《麗人》に導かれる形で血の流れを遡行〜〜 するとそこは戒厳令下の韓国であり、物語はその緊張感からひとつのドラマでは納まり切れず、もう一つのドラマがそこに重なってきて空前絶後の《ロード・ムービー》の誕生となります!

*当時、若きリーダーであったのが大島渚監督〜〜 彼の口から「全く新しい内容のものを、全く新しい方法論で作らなければ映画として認めない!自己模倣も許さない!!」という言葉がよく飛び出していました。その言葉に触発されて始まったのがこの《微笑(わら)う銀河系・三部作》〜〜 前作とは内容に於いても方法論に於いても異なる『GOOD-BYE』の誕生に『無人列島』の支持者の多くは戸惑いを感じていたようでしたが、そこにはまた別の支持者も現れ、大学の学園祭などでの上映が急増しました。


金井勝回顧展Eプログラム

『王国』(「微笑(わら)う銀河系」三部作・天の巻)(2007年11月24日(土) 17:00〜)
kingdom.jpg1973年/16mm/カラー/80分(英語字幕付きビデオ上映)

■ 金井監督による作品解説:第1作・『無人列島』は、ぼくの体験や妄想とその背景とが絡み合って産み落とされた作品で《人の巻》〜〜 第2作・『GOOD-BYE』は、ぼくの遥かなるDNAの謎を究明しようとして〈血〉から〈地〉へと突き進む《地の巻》でした。
そしてこの第3作・『王国』〜〜 全ての神々は否定できても、唯一否定できない神がいて我々を支配しています。それは《時間》を掌る神で、その《時間の神》への挑戦状がこの『王国』であり、〈微笑(わら)う銀河系・三部作〉の掉尾を飾る《天の巻》なのです。
流行詩人・五九勝丸(ゴク カツマル)が編集者から暗に「時代に媚びた詩人」だと揶揄されて落ち込んでいると、その彼の周辺に《時間を盗もうと企むスリの集団》が現れ、暫らくすると今度は渡り鳥の研究から野鳥の中に潜む体内時計を究明して《時間からの開放》を模索している鳥博士が出現します。
《永遠の詩人》を夢見る五九は、その彼らから得た知識と技術とを駆使して八王子の裏町から遥かなるガラパゴスへと突き進み、更にその中天へと駆け昇ってゆきます〜〜 が、これはキッチュな冒険譚であると同時に、現代の新しい《神話》でもあるのです!
さて、この『王国』のラストシーンですが〜〜 詩人・五九の顔は夜空の星となって輝きだしますが、何とそこには『GOOD-BYE』の主人公・金井勝丸の顔があり、更に『無人列島』の主人公・日出国の顔もありました。更に視界を広げると、まだ目鼻のない顔が六つ浮かんでいます。
さて、それらを一体《何だ》と思いますか〜〜 それは未来のぼくたちの作品に対する、熱い、熱い、《意思表示》だったのです!

*この『王国』もまた独特な個性の持ち主となりましたので、前二作とは異なる新しい支持者を獲得します。なかでも詩人・吉増剛造氏の存在は大きく、今でも図書館にゆけば《八王子にあった「王国」の入り口》(「朝の手紙」小沢書店)、《金井勝、一人の夢の王》(「緑の都市、かがやく銀」小沢書店)がご覧になれると思います。
尚、朝日新聞社の「'73回顧 ベスト5」でも上位にランクされ、「映画評論」ベスト・テンでは第9位〜〜 海外でもマックス・テシエ氏がフランスの映画雑誌「ECRAN」などで絶賛〜〜 彼は『王国』をカンヌ映画祭に持ち込んで自ら同時通訳をしたほどの力の入れようでした〜〜 感謝!


neofest 2007 秋
秋の新作上映

『Looking good!』(2007年11月25日(日)・11:00〜)
looking_good.jpg54分/2006年/ドラマ/遊佐蓉子

■ 恵比寿の夜を舞台に、昔の恋人たちが再会します。
現代のミュージカルコメディーの映画を作りたいと思って始まった映画です。劇中にはダンスシーンがいくつかありますので、そういうシーンを楽しみながらご鑑賞いただければ…と思います。

【遊佐蓉子】
1982年生まれ。高校時代の美術の課題をきっかけに映画制作を始める。現在は学習院大学院(フランス文学専攻)に在学中。

→→→webマガジンLENS

『小説家になれたら』
shousetsuka.jpg60分/2007年6月/ドラマ/横山善太

■ 菜花(さいか)は、小説家を目指す恋人の吉巳(よしみ)のために毎日チラシ配りのバイトをしている。ある日吉巳のもとに出版社から「新人賞受賞おめでとうございます」という電話が入り、吉巳は晴れてプロの小説家になるのだが...。

【横山善太】
2005年3月 日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業
2007年 ひろしま映像展入選(『See you』にて)
2007年 長岡インディーズムービーフェスティバル 審査員特別賞受賞(『See you』にて)

『シスターチャンドラとシャクティの踊り手』(2007年11月25日(日)・13:00〜)
sister_chandra.jpg73分/2007年/ドキュメンタリー/松居 和

■ インドで人権問題に「踊ること」で挑む、修道女のドキュメンタリー。

南インドに、ダリット(不可触民)の少女たちを集め、裁縫や読み書き、権利意識について教える修道女がいた。彼女と踊り手たちの活動を通し、カースト制度、貧困や差別の問題が見えてくる。そして、何よりも人間の美しさが見えてくる。
人間はなぜ踊るのか?
シスターは、ダリットの村人の中に、神を見る。
同時に、神たちに権利意識を啓蒙する役割を引き受けた。その矛盾と葛藤が、最後のインタビューにおける一瞬の悲しみの表情に現れているのかもしれない。

【松居 和】
初めての監督作品。音楽家。教育評論家。

『See you』
see_you.jpg24分/2007年2月/実験的作品/横山善太

■ スチール写真のみで劇映画を作る試み(使用枚数5000枚)。

吉巳(よしみ)は自宅で自殺しようとした直前に元恋人の菜花(さいか)の幻を見る。
最後にもう一度会いたいと、吉巳は久し振りに家の外に出る。

【横山善太】
作家プロフィールは『小説家になれたら』をご覧下さい。

『マシュー、質問に答える』
matthew.jpg15分/2007年/実験的作品/佐藤譲二

■ 世界で初めてろう者として、教育職に携わった者として知られるジャン・マシューの18世紀当時における生の声を現在のろう者に語らせることによって、時空を横断したろう者の歴史やろう者の現在的位置を質疑応答という形で映像作品にしました。

【佐藤譲二】
初監督作品。1972年埼玉県生れ。東京造形大卒。画家。東京在住。


neofest 2007 秋
「neo賞」アンコール上映

『すみれ人形』(2007年11月25日(日)・15:00〜)
sumire.jpg63分/2006年/ドラマ/金子雅和

■ 兄・文月、妹・すみれ、幼馴染みの螢介は、猟奇事件に巻き込まれ訣別する。
五年後、寂れた見世物小屋の舞台に立つ文月。彼が演じるのは、もの哀しくも残酷な腹話術人形劇。
ひろしま映像展2007にて、撮影賞を受賞している。

【金子雅和】
イメージフォーラムで助手などをしながら映像制作を学び、8mm・16mmフィルムによる作品づくりを始める。
2003年、小沢和史監督作品『人さらいが来ればいいのに』(第7回水戸短編映像祭 準グランプリ受賞)の撮影を担当。
のち、映画美学校に入学。同校フィクションコース高等科修了製作で、『すみれ人形』を監督。

『La Nuit D'Amour』
la_nuit_d'amour.jpg19分/2007年/ドキュメンタリー/石川正幸

■ 「聴かせてよ 愛の言葉を」と唱えると、月の光に照らされ夜の蝶が舞い、夜の青い花が咲く秘密の花園があらわれます。そこは愛のしずくで濡れています。濡れそぼっています。愛の鯨が虹色の潮を噴いています。トップドラッグクィーンとアングラ演歌歌手の夢の競演のショーへようこそ。

【石川正幸】
映画美学校卒業後の初プロデュース、監督作品

『現代の海賊と女』(2007年11月25日(日)・16:30〜)
kaizoku.jpg6分/2007年/ドラマ/宮崎大祐

■ 〈解説〉現代の海賊シリーズ第一弾。宮崎大祐演じる現代の海賊初登場。現代の海賊と行きずりの女ミツコとの出会い、そして別れ。
〈概要〉船の代わりに車に乗り、交通量調査のバイトをしている現代の海賊はある日、旅帰りの女ミツコを誤って轢いてしまう。女を家に連れ帰り、早速彼女を嫁にする事に成功した現代の海賊は、ささやかながら幸せな日々を送っていた。しかし、彼女は突然悲しい別れを告げる。

【宮崎大祐】
1980年生まれ。神奈川県出身。1980 FILM PRODUCTION総帥。現在、映画美学校に潜伏中。2004年『THE 10TH ROOM』がKUTフィルムフェスティバルでグランプリ受賞。その後、『Love Will Tear Us Apart』(2005年)がイメージフォーラムフィルムフェスティバル'06横浜にて、『飼育』(2005年)が姫路フィルムフェスティバルにて招待上映される。

『ネムの樹』
nemu_no_ki.jpg13分/2007年/ドラマ/稲井耕介

■ ある寝付けない男が、ネム時間(寝付けない時間+睡眠時間)を売買する「ネムの樹」という会社がある事を知る。男はネム時間を売って金を手に入れる。だが翌日にネム時間を倍の値段で買ってしまう。男はネムの樹を利用する事をやめようとするのだが、やめられない。ネムの樹中毒になってしまった男の運命は…。

【稲井耕介】
多摩美術大学情報デザイン学科で映像を学んでいます。

『お城が見える』
oshiro.jpg11分/2006年/ドラマ/小出豊

■ 夫は妻を虐待する。
妻は夫にやられた暴力を息子相手に再現する。
夫は暴力的な生活を断ち切ろうと、カウンセリングを受ける。
そこで、夫は自らの行為を認識する為に、妻への暴力行為を再現するはめになる。

【小出豊】
映画美学校第三期修了生。

『写真をよろしく』
shasin.jpg47分/2007年/ドキュメンタリー/遠藤協

■ 祖母の家の物入れには過去一世紀に迫る大量の家族写真が眠っている。ある日突然祖母がそれを破り捨て始めた!
祖母はなぜ写真を捨てるのか? 孫の僕はどうすればいいのか!?
写真誕生170年。今日もどこかで無数の写真が撮られ続けている。でも今から100年経ったら誰がそれらのイメージにカタをつけてくれるのだろう?
どこの家にもある平凡な「家族写真」の所在をめぐる、極私的写真論の試み。

【遠藤協(えんどう・かのう)】
1980年生。2005年、慶應義塾大学大学院修士課程修了(文化人類学・民俗学・映像人類学)。在学中は山形県遊佐町での民俗調査に従事する。同年映画美学校ドキュメンタリー初等科に入学。現在同高等科に在籍中。初等科修了作品として制作した『写真をよろしく』がシネアスト・オーガニゼーション・大阪エキビション(CO2)にて奨励賞を受賞。現在は、民族誌映画の制作に携わるほか、「東京」をテーマにしたオムニバス・ドキュメンタリーを制作中。


あがた森魚月刊映画上映会
『月刊『もっちょむ』十一月集壕』

『もっちょむうすけしぱあぷるへいず10月號』(2007年11月27日(火) 19:00〜)
監督:あがた森魚

『短篇調査団(57)性の巻』

『人間の性』(2007年11月28日 (水) 20:00〜)
1972年/20分/カラー/制作:東映教育映画部/
プロデューサー:山内敬二/監督:大西竹二郎/脚本:村山節子/撮影:大山年治

■ 人間にとって性とは何か、よりよく生きようとす