2007年1〜3月に neoneo坐 で上映した作品

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《2007年1〜3月の企画》
シネマトレイン傑作選 短篇調査団(41)『雪の巻』
筒井武文のワンダーランドへ 短篇調査団(42)『菓子の巻』
園子温全8ミリ作品完全上映 キネマトロニカ コレクション Vol.1
短篇調査団(43)『悪魔の巻』 短篇調査団(44)『明日の巻』
短篇調査団(45)『砂漠の巻』 橘 薫 映像個展「静粛を聞け」
あがた森魚月刊映画上映会
『月刊『もっちょむ』参月紫月集壕』

シネマトレイン傑作選

『バーボンタイム』(2007年1月19日(金) 20:00〜・1月20日(土) 19:00〜)
bourbontime.jpg8ミリフィルム/大西健児作品/10分/1997

■ 「大西健児の8ミリ映画作品は日記映画から始めて、それを突き抜けてしまったのだろう。確かに、日常的な光景が映っていたりもする。しかし、それも時に定かではない。もはや日常とはいえない光景、光の景色のみが映っている。それはまさしく日常から非日常への転向であるのだが、大西健児の場合、全くの非日常ともいえない。“純粋なアブストラクトな光景とはいえないナニか”があるのだ。それは光のリズムともいえるものであり、私はそこに息づかいを感じ、いまだに脳裏の中でそのナニかが脈打っているのを感じる」―飯村隆彦(映像作家)

【大西健児】
1973年4月13日三重県出身。学生時代に入手した中古の8ミリ映画カメラで映像製作を始める。90年代半ばより、映画団体シネマトレインを掲げ、自身の映画製作、及び、新宿を拠点にした国内外のインディペンデント映画の上映活動を行う。
1995年に製作した『焼星』は、父親の死にカメラを向けた極私的ドキュメンタリー。自分の父親の亡骸が火葬場で焼却される様を克明かつ、美麗な8ミリフィルムの色彩で撮影した映像詩として表現。個人映画の極北として注目を集めた。また、『スクエアワールド』(1995)『水槽都市』(1996)『絶頂』(1997)等、劇映画と実験映画の融合を試みた長編アンダーグラウンド映画の数々は香港、デンマーク、バンクーバー、ロッテルダム、ロンドン他、各国の映画祭で上映された。以降、より本格的に劇映画の製作へと活動を推移。
2001年、35ミリ映画『白夜叉』(最新作・時代劇)がクランク・イン、撮影中の事故で死にかけるものの、生死の狭間より奇跡的に生還。現在、制作再開。その完成・公開が待たれる。

『空気息子』
kuuki_musuko.jpg8ミリフィルム/栗原みえ作品/25分/1995

■ 「ナ、ナンなんだ?このFILMはッ?? なんか、非常にこそばゆい映像作品である。それが栗原の『空気息子』(1995)の第一印象であった。とはいえ、このホントに小っちゃなプライベート・シネマは、私にとって無性に心地好い魅力(筆舌しがたいナントカ...みたくなカントカ、なんでもいいや)を持ち合わせているのだ。おそらく、日本の個人映画・実験映画の系譜の中に無理にはめ込んで、体系つけて論じようとすると非常に掴み所ない作品であろう。とても不安定な存在の作品だ。それでいいじゃないか。そのとりとめない輝きこそが8ミリが自由な映像表現であることの証しだ。この浮遊感こそが栗原作品の大切なポイントである。なお、この作品には“妖精(ケサランパサランなる妖怪か?)”が撃写されているというのはデマらしいが、霊感の強い人だけには見つけることができるのかも... ぜひ探してみてください」―大西健児(シネマトレイン代表)

【栗原みえ】
1971年兵庫県西宮市出身。幼少時に横浜市青葉区に移り住む。高校3年生の秋に、部活動引退後ひまを持て余し、名画座通いに目覚める。短大卒業後、録音スタジオにて1年間映写技師を経験。映画の編集と実験映画に興味を持つ。退職後、イメージフォーラム付属映像研究所第17期に入所。映像作品制作を始める。

好きな場所:三軒茶屋中央劇場右ブロック3列目
好きなハロプロユニット:メロン記念日

寡作ながらも、シネマトレインやエイガアーツの開催した日本の実験映画巡回ツアーに参加。アメリカ、カナダ、スイス、アムステルダム、ロッテルダム、ロンドン等各国の実験映画シーンで評価を得る。第6回メディア・シティ(カナダ)で『青の数値』(1999)が名誉賞を受賞。

『Flesh』
fresh.jpg8ミリフィルム/橘薫作品/6分/1993

■ 「橘薫の映像はいつもミリ単位で被写体を凝視する。闇の中から、たゆたうように浮かび上がってくる皮膚のクローズアップからスタートする『鴉の時間、鉄の声』(1993―94)を最初に観たとき、ぼくはこの作家の腰の座り具合の確かさにすっかり関心してしまった。なにごともくっきりはっきり描かずにはいられない日本映画だらけの中、これほどまでに決意と、絵解きを排除して映像そのもので描いてゆこうとする強固な決意に出会えたことがとても嬉しかった。(中略)フィルムを手がけるとき最も重要なのはそれを撮る根拠である。ぼくたちの映画事始は他動的な根拠から踏み出したけれども、橘薫は内的根拠にもとづいて『鴉の時間、鉄の声』、『夜より遠い星』(1995)を生み出した。『彩に満ちる』(1996)では、ピンホールカメラによる撮影を手がけているという。自己のベースをしっかりと築いたこの作家が、次はどんな頂きに登頂するのか、息をつめて見続けたい」―かわなかのぶひろ(映像作家)

【橘 薫】
70年代末の音楽シーンを沸かせた東京ロッカーズの生き残り。90年代にはギターを8ミリカメラに持ち替え、新たな表現活動を始める。NY滞在期間にMOMAや現地の映画シーンで実験映画に多大な影響を受ける。帰国後、イメージフォーラム付属映像研究所に入所。映像制作を本格的に始める。同研究所17期・18期卒業。課題制作の頃より癖のある作風で講師陣にも一目置かれる。8ミリ映像特有の皮膚感に着目し、ミニマルな構造作風が特徴。90年代以降の日本の実験映像作品の海外巡回プログラムでその作品群は紹介される。

『水星』
suisei.jpg8ミリフィルム/長屋美保作品/23分/1996

■ 「真夏の寝苦しい夜に一人でふらふらと歩いてみる。
空を見上げても東京では星をほとんど確認することができない。
星は知らぬ間に都市の表面に降りてくる。
良く街頭やネオンサイン看板の蛍光灯がもうすぐ切れそうになって
点滅しているのだけれども、道行く人はあまり気付いていないらしい…
そんなことを考えながらつくった」(長屋美保『水星』制作ノート)

「いくつもの光の現象を切り取り、正確に“地上に降りた星”を集めつづけることは、きっととても集中力の持続がいることだろう。また何かにそれずに、余計な意味やお話などの重さももたずに、映像が仕上げられている事がとても素晴しいと思う。私は詩人だから、いくつもの光の現象を切り取って言葉でこんな世界をつくれたらいいだろうな、と思わずにはいられなかった。純粋な作品の力を受け取れた」―北爪満喜(詩人) 詩誌kiss&tellより

【長屋美保】
『海の花』(1994)がイメージフォーラム・フェスティバル1995で大賞受賞。90年代初頭より、山崎幹夫や山田勇男の映画に触発されて、8ミリ映画で個人映画を制作する。金井勝やかわなかのぶひろ等に師事。自分と恋人、家族・故郷と自分自身との関係性を同時録音用8ミリカメラを使って計ってゆく、独白映像が特徴。内向型でありながらも、外に開けてゆく映像構成は8ミリ映画の特性を最大限に生かした長屋作品の魅力。繊細な映像作家であるが、アグレッシヴなその活動は、90年代の女性による映像表現の先陣を牽引する。映像制作の傍ら、DJ、ライターとしても活躍。

『青の数値』(2007年1月20日(土) 17:00〜)
ao_no_suuchi.jpg8ミリフィルム/栗原みえ作品/13分/1999

■ 作家プロフィールは『空気息子』をご参照ください。

『FUJICABLUE』
8ミリフィルム/大西健児作品/7分/1999

■ 作家プロフィールは『バーボンタイム』をご参照ください。

『クローン染色体』
8ミリフィルム/橘 薫 作品/5分/1999

■ 作家プロフィールは『Flesh』をご参照ください。

『TIMETIDE』(新作)
timetide.jpg8ミリフィルム/橘 薫 作品/48分/2000―2002―2006

■ 作家プロフィールは『Flesh』をご参照ください。


短篇調査団(41)『雪の巻』

『流氷―そのなぞを追って―』(2007年1月24日(水) 20:00〜)
1970年/28分/カラー/制作:鹿島映画/企画:文部省大学学術局/
プロデューサー:岩佐氏寿/脚本・監督:辻功/撮影:大野洋

■ 北海道大学低温科学研究所付属流氷研究施設の科学者たちが進めてきたオホーツク海における流氷の研究活動を映画化。冬のオホーツク海の大自然の変転を科学の目でとらえようとしている。

『雪とたたかう鉄道』
1961年/14分/白黒/制作:学習研究社/
プロデューサー:古岡勝/脚本・監督:小野豪/脚本:森田純/撮影:鈴木鉄男

■ 鉄路を守るためにかげの苦労を続ける保線区線路班の人々にスポットをあてながら、除雪機械、除雪施設その他のしくみを紹介し、人々が自然と対処しながらどのように交通機関を守るために努力しているかをとらえる。

『北風のくれたテーブルかけ』
1967年/15分/カラー/制作:学習研究社/
プロデューサー:原正次・石川茂樹・神保まつえ/脚本・監督:渡辺隆平/
人形アニメーション:和田京子・安藤映子・武川和子/人形:紙谷元子/
美術:中川涼/撮影:八木正次郎・阿部行雄/音楽:小林亜星

■ ノルウェーの昔話を人形映画化。少年ハンスが納屋に粉を取りに行くと、北風が粉を吹き飛ばす。ハンスは北風を訪ねて文句を言うと、北風はごちそうを出すテーブルかけをくれた。帰り道の夜、宿に泊ったハンスのテーブルかけを、ずるい主人が取り替えてしまうが…。

『山形は白い国―岡本太郎のやまがた讃歌―』
1983年/27分/カラー/制作:東京福原フィルムス/企画:山形県/
プロデューサー:近藤隆治/監督:岡田喜一郎/撮影:田中凌一

■ 芸術はバクハツだ!の岡本太郎氏がスキー界の名物男達と雪の山形を遊びまくります。飲み、食い、滑る岡本太郎氏のエネルギーがあふれでています。


筒井武文のワンダーランドへ

『ゆめこの大冒険』 (2007年1月27日(土) 14:00〜)
yumeko_13.jpg1986年/70分/モノクロ/16mmスタンダード

■ ヒロインのかとうゆめこが「怪盗ゆめこ」と「奥方ゆめこ」の一人二役を演じるが、その分身関係は「怪盗に扮した奥方ゆめこ」と「奥方に扮した怪盗ゆめこ」へと分岐し、さらに錯綜を極める。そして彼女(たち)の周りに恋の鞘当てが展開し…、筒井流「ゲームの規則」。ジャン・ルノワールとルイ・フイヤードの幸福な婚姻から生まれたような物語は、ゆめこ(彼女が怪盗ゆめこだと誰が断言できようか)とマッド・サイエンティストが乗る気球が宙を漂いだすや、ジョルジュ・メリエス的な世界一周の旅へと一変し、二人はその熱いキスによって北極圏の白熊を驚かせ、パリの美しい夜景へと私たちを誘う。『レディメイド』にも登場した柱廊での追っかけは、ここでは偽りの遠近法を暴き出し、全てが作り物であること、そして映画とは作り物の真実であることを指し示す。映画史への深い愛と該博な知識に裏づけされたサイレント喜劇であり、筒井武文の代表作の一本である。

『アリス・イン・ワンダーランド』(参考上映)
alice_04.jpg1988年/14分/カラー/35mmシネマスコープ3D(ビデオ版上映)

■ オール日本ロケでルイス・キャロルの作品世界を忠実に再現することは可能か、という問いに対して、筒井は魔術師のように鮮やかな手並みで、それは可能だと私たちの目の前にその夢の花束を取り出してみせる。山間の河の流れをゆったりと進んでいく一隻のボートを捉えたクレーン・ショットからその魔法の王国に魅せられ、見る者はあれよあれよいう間にアリスと一緒にその不思議の国を経巡っていく。ハートのキングとクイーンの前でアリスが裁判にかけられるシーンで私たちの視界を横切るハートとトランプ札の乱舞は、CGではなく、オプチカル処理で作られていて、この映画作家の映画に対する「狂気の愛」を窺わせる。「アリス」の映画化は数あれど、間違いなくその演出の厳密さにおいてトップクラスに位置する作品だが、あまり知られていないのは、これが某テーマパークでの上映用に撮られたという出自による。演出家筒井武文の手腕が遺憾なく発揮された幻の逸品。

『レディメイド』
ready_made_03.jpg1982年/60分/モノクロ/16mmシネマスコープ

■ 一組の子供の子守をする羽目になった一組のカップル。彼らは子供たちを遊園地に連れていく。ところがふと目を離した隙に子供たちは姿を消し…。この迷子を中心として一組のカップルが二組になり、さらに三組に増えていく。彼らは合せ鏡のように皆、同じ問題を抱えている。遊園地という巨大な出来合いの迷路の環の内側にメリーゴーラウンド、ティーカップ、観覧車、ジェットコースターといった環が絡み合い、これらを背景に三組のカップルと一組の子供のシャッセ・クロワゼが展開する。この複雑な人間関係は、オーソン・ウェルズ、ブルース・リーの記憶を留めた「鏡の間」で頂点に達するが、それは巧妙な「つなぎ間違い」によってアラン・レネの時空へと彷徨いだし、いくつかの平手打ちを経て、魔法のようにハッピーエンドへと解きほぐされる。全ての映画が撮られた後、なお映画を撮ることは可能かという問いに「ウィ」と高らかに宣言する筒井武文の長篇処女作。

『学習図鑑』
gakushu_zukan_09.jpg1987〜1989年/50分/カラー/16mmスタンダード

■ 即興的な集団創作の方法論で知られる劇団、遊◎機械/全自動シアターの公演『学習図鑑』を元に構成された映画。この作品は、筒井が敬愛するジャック・リヴェットの映画にも共通する「映画における演劇性」を追求した実験的試みであるが、それと同時に徹底的にエンターテイメントでもあるという不思議な魅力に満ちている。高泉淳子演じるロイド眼鏡、蝶ネクタイ、半ズボンにランドセルという出立ちの小学生を中心に、彼/彼女の周りを様々な人物が行き交い、ワンシーンの中で性別、年齢、職業を目まぐるしく変化させていく。特に、マルクス兄弟的なナンセンスが炸裂する「秋刀魚の手術」シーン(医療事故!)や、ベンチに座った高泉と白井晃がたった一枚のスカーフによって数十年にもわたる一組のカップルの道のりを表現してしまう叙情的なメキシコ料理屋のシーンは圧巻。今日の私たちの目には、この映画の革新性が、公開当時よりも一層はっきりと映じるはずだ。

『シネマ100フランス篇』(参考上映)
cinema100_03.jpg1995年/100分/カラー/ビデオ

■ 映画生誕百年を記念してNHKが制作した特集番組。そのフランス篇の監督に抜擢された筒井は、フランス映画を『太陽がいっぱい』のアラン・ドロンで代表させてしまう官僚的な発想に内心憤りをおぼえたはずだが(というのもドロンを輝かせたのはアントニオーニやヴィスコンティ、ジョセフ・ロージーといった非フランス人だから)、これを逆手にとり、公共放送を使って映画史の啓蒙活動に着手する。つまりルイ・リュミエール、ジョルジュ・メリエス、ジャン・ルノワール、ジャック・ベッケルといった固有名からなる真のフランス映画史を視聴者に提示してみせるのだ。この筒井映画史のクライマックスを構成するのは、メリエスの遺品のローブ(それは彼が『月世界旅行』で身に纏っていたものだ)のポケットから死後見つかったというパラパラ写真を、その曾孫娘が捲ってみせるシーンである。そこで私たちはプルースト的な記憶の小箱がそっと開かれるのを目にするだろう。

『映像の発見 松本俊夫の世界 パイロット版』
matsumoto_toshio_06.jpg2006年/13分/カラー/DV

■ 事件現場の砂浜に打ち寄せる波。しかしそれは決してその痕跡を洗い流してしまうことはない。なぜならその波は砂の上に投影された映像に過ぎないからだ。松本俊夫が入念に仕上げた、このインスタレーションが主題化するのは「痕跡」と「投影」であり、それはまさに「映画」の本性に他ならない。そして筒井もまた敬愛するこの映画作家の声、身振り、思考の痕跡を定着し、スクリーンに投影しようと試みる。パイロット版での上映。

『ヒカリ』
hikari_04.jpg2006年/8分/カラー/HD(DV版上映)

■ 現在、筒井が教鞭をとる東京芸術大学大学院映像研究科の実習作品として、教え子たちとともに撮られた短編。三人姉妹の長女の不倫、妊娠をきっかけとして彼女たちの間に起こる小波瀾を文字通り「光」のドラマとして演出している。日本家屋をどのように撮るかという、現在の日本映画が今や忘れつつあるメチエを、一間の和室のセットを使って彼は教え子らに伝えようとしているのか。ワンシーン内での光線の翳りの変化はどこか1950年代の溝口健二の記憶を留めているように思われるし、ヒロインたちの感情の揺れとその表情に向けられる繊細な眼差しは成瀬巳喜男の女性映画の伝統に連なるものだろう。だがそうした日本映画の巨匠たちとの血縁関係を超えて、ふとしたはずみにジャン・ルノワール的な欲望が彼女たちのアップを捉えるショットに一瞬顔を覗かせる。この十分にも満たない映画的時間に人生の一断面が鮮やかに切り取られる。『オーバードライヴ』以後の最新作。


短篇調査団(42)『菓子の巻』

『砂糖と健康』(2007年2月7日(水) 20:00〜)
1981年/29分/カラー/制作:学習研究社/
プロデューサー:原正次・石川茂樹・定村武士/脚本・監督:榊正昭/撮影:中根洋

■ とりすぎると健康に影響を与えやすい砂糖について、科学的に分析するとともに、豊かな食生活をするにはどうすべきかを考える。

『和菓子』
1965年/26分/カラー/制作:桜映画社/企画:栄太樓総本舗/
プロデューサー:高島道吉/プロデューサー・脚本・監督:村山英治/脚本:松川八洲雄/
共同監督・撮影:木塚誠一/共同監督:米内義人/照明:菱沼誉吉/
編集:沼崎梅子/音楽:間宮芳生/解説:久米明

■ 和菓子の原型・餅に外来の製法が輸入され日本化されて現在の豊かな味がつくられた。その歴史は間食に始まった菓子の大衆化の歴史でもあり、日本的な文化の特色をも示している。

『チョコレート戦争』
1981年/41分/カラー/制作:近代映画協会/
監督:小松崎和男/原作:大石真・北田卓史/出演:池田進ほか

■ ケーキ屋のショーウィンドーに飾ってあるチョコレートの城は、子どもたちのあこがれだった。ある日、明と光一がためいきまじりにそれを見ていると、突然ショーウィンドーのガラスが割れた。2人はそばにいたというだけで、店の主人に犯人にされてしまう。にっくき店の主人をギャフンといわせるために、チョコレートの城を盗む計画をたてたが…。


園子温全8ミリ作品完全上映

『ラブソング』(2007年02月12日(月・振替休日) 15:00〜)
love_song.jpg8ミリ/15分/1984年

■ 恋をして思い詰めた園子温が、廃墟で暴れまくる。園子温自身による一人芝居といい、目覚まし時計の音といい、舞台となった廃墟といい、園子温映画の原点を見てとることができる。カメラワークも含めて初々しさに溢れた処女作。

『俺は園子温だ!』
oreha_sono_shion_da.jpg8ミリ/35分/1985年

■ 映像成立の基本操作に変態的に気を配りながら、虚構でも現実でもなく、ひたすら精神性にこだわって見栄のない裸の空間を創出した。カメラと自分の周囲にあるすべてを映画の要素にしてしまう園子温の自由な奸智が、独特の美を生み出している。

『愛』
ai.jpg8ミリ/30分/1985年

■ 園子温の恋人が大学のゼミ合宿で3日間いなくなる。彼女の不在からくる寂しさを紛らわすかのようにお堀を泳ぎ、血を流し、ひたすら“愛”を告白する園子温。これは虚なのか、実なのか。強靭な存在感をもって疾走する“愛”についての映画!

『男の花道』(2007年02月12日(月・振替休日) 17:00〜)
otokono_hanamichi.jpg8ミリ/90分/1986年

■ 青春期にありがちな精神の安定への憧れ、心の平和への願い、暗黒世界からの魂の救済を求める純粋なる衝動から生み出された争乱状態が果てしなく続く第一部と、一転、静謐さが心を打つ第二部からなる長編。園子温の時間への執着が全編を貫き通す。

『決戦! 女子寮対男子寮』(2007年02月12日(月・振替休日) 19:00〜)
joshi_ryo_vs_danshi_ryo.jpg8ミリ/120分/1987年

■ それまで、構成や物語を無視した内省的な作品ばかり撮っていた園子温は一念発起、ストーリーらしきものが闊歩する劇映画を撮ろうとする。男子寮があり、女子寮があり、両者は世界マラソンの日に最終決戦を迎える。それだけで壮大な映画の幕が開く。


キネマトロニカ コレクション Vol.1

『イーストエンド』(2007年02月24日(土) 16:00〜・20:00〜・02月25日(日) 16:00〜)
east_end.jpg大西健児 作品/34分/ビデオ/2001―2005年
出演:グラハム・チェイヴ、ウイリー・ブリスター、隈井シモン、ウエイン・メイ、ダン・デュダン

■ 最終戦争後の崩壊した未来世紀を描く本格SFムービー。サバイバル・被爆人間・食人鬼・共食い・絶望…。
煮えたぎる原野に繰り広げられるバイオレンスワールド。空前絶後の映像世界を体験せよ!

【大西健児】
1973年4月13日三重県出身。学生時代に入手した中古の8ミリ映画カメラで映像製作を始める。1995年、映画団体シネマトレインを結成、映画製作・上映活動を開始。父親の死にカメラを向けた極私的ドキュメンタリー『焼星』(1995)が個人映画の極北として注目を集める。『スクエアワールド』(1995)『水槽都市』(1996)『絶頂』(1997)等、長編アンダーグラウンド映画の数々が香港、パリ、デンマーク、バンクーバー、ロッテルダム、ロンドン他、各国の映画祭で上映された。以降、本格的に劇映画の製作へと活動を推移。2001年、35ミリ映画『白夜叉』(最新作・時代劇) がクランク・イン、撮影中の事故で死にかけるものの、生死の狭間より奇跡的に生還。現在、制作再開。その完成・公開が待たれる。

『東京百萬円と鼠男』
tokyo_million.jpg宮本斉志 作品/36分/ビデオ/2003年
出演:宮本斉志、飯塚澄子、小室智美、イアン・トワース、大湊マサオ/音楽:打楽器の天使 with 宮本斉志

■ オレが悪い事をするのは社会トカ家庭なんかが悪いんだ!みんなブチ殺してやる!死ねチンポ野郎!愛が足りない!
抱腹絶倒のショッキングビデオ登場!シャレなのか本気なのか判断するのはアナタだ!

【宮本斉志】
1968年大分県出身。青春期を漫画とアニメに費やした生粋のビデオ人間。富野喜幸(「機動戦士ガンダム」「伝説巨人イデオン」)に多大な影響を受けた80年代初頭の濃ゆいオタク世代。上京後、中堅ビデオレンタル店の支店長に上り詰めた。高円寺周辺の乞食活動(=芸術運動?)と縁が深く、中央線沿線のカウンターカルチャー・サブカルにどっぷりと浸る。園子温のガガガ運動や沈没一家などにも参加していた恥ずかしい経歴を持つ。偶然にも、大西健児の映画に出演していた俳優・神田濶毅と旧知の仲であったため、映画制作の現場を経験、触発され無謀にも映像制作を始める。いなたい小劇団・演劇人との交流もあり『東京百萬円と鼠男』(2003)には元唐組の看板女優・飯塚澄子が主演している。2002年に、自らのアニメ体験を記した渾身の評論集「あきらめの夏」(同人誌)がある。

『Soullink』
soullink.jpg池田泰典 作品/10分/DV/2006年
出演:下里泰生、エミール・マソット、ヤン・ブース/音楽:竹内俊広

■ 人生に失望し自ら命を絶つ事を選択した青年…。些細な心のつながりが奇跡の一夜を生み、運命を変える。
削ぎ落とされた映像空間、透き通る波長のドラマ。わずか10分に集約されたファンタジーのかけら。

【池田泰典】
1973年10月1日東京都出身。幼少の頃より、ロッド・サーリング(「トワイライト・ゾーン」)に影響を受け、その作風を受け継ぐような形で、空想と現実の狭間を行き来する世界観が作品の中に色濃く反映されている。1994年より4年間コロラド州フォートルイス大学演劇科で演技・作劇を学ぶ。99年ニューヨークに渡り、ニューヨーク・フィルム・アカデミーを卒業。 卒後制作『ターニング・ポイント』(1999)は学科ベスト4に選出。同期学科トップメンバー達と"WayWest Productions"を結成。帰国後に制作した『In The Past』(2005)でニューヨーク国際インディペンデント映画祭で最優秀短編映画賞受賞(ファンタジー部門)。現在、東京(阿佐ヶ谷)でCD&DVDセレクトショップ"WayWest Japan"オーナー兼映像クリエイターとして活動中。

『In The Past』(2007年02月24日(土) 18:00〜・02月25日(日) 14:00〜・18:00〜)
in_the_past.jpg池田泰典 作品/37分/DV/2005年
出演:下里泰生、竹内俊広、楚山真紀/音楽:竹内俊広

■ 祐史は事故で恋人のさやかを失って以来、友人の励ましをよそに無気力な日々を送っていた。
ある日突然、かつて恋人が持っていた携帯電話に、死んだはずのさやかから電話がかかってくる。
不思議に思いながらも会話を続けていく内に、祐史は恋人が帰ってきた様な錯覚に囚われ、徐々に現実との境を失っていく…

作家プロフィールは『Soullink』をご参照ください。

『おかえり』
okaeri.jpg片岡裕貴 作品/38分/DV/2006年
出演:斉藤優、行方祐樹、山本朝子/撮影:加藤大輔/音楽:宇治金時

■ ある日突然、アメリカに行っていた兄貴が十年ぶりに帰ってきた…。無愛想な弟と奔放な兄貴のひと夏の物語。
全編岡山ロケ敢行。ひと夏のページを切り取る等身大のまなざし。紺碧の波間と透き通る大空。
青春の出会いと別れがブルーにとけてゆく…。

【片岡裕貴】
1988年12月21日生、A型。2000年からデジタルビデオでの映像制作を開始。初期は実験的な短編映像を制作。2001年に成蹊映画隊を結成。2003年までの3年間の活動で6本の中編作品を制作。『ピースピル』(2003)が中学生とは思えない大胆な演出と脚本で一部から話題を集めた。2004年に映像制作集団ウーパールーパーフィルムズを立ち上げ、現在までに中編『8月のはなし』(2004)『ハイライト』(2005)『おかえり』(2006)を制作。『ハイライト』が映画甲子園で最優秀脚本賞受賞。2006年度DINFAC(文化庁主催・韓国開催)に参加。現在、ドキュメンタリー作品『戦争のこと 〜シベリア抑留〜』を制作中。


短篇調査団(43)『悪魔の巻』

『シンナーは君を滅ぼす』(2007年2月28日(水) 20:00〜)
1989年/24分/カラー/制作:東映教育映画部/プロデューサー:金指功・津田辰己/
監督:吉田和義/脚本:加藤有芳/撮影:福井久彦

■ 近年シンナーの乱用者は低年齢化し、特に中学生の増加が目立っている。劇構成で家族や周囲の者までも巻き込むシンナーの恐ろしさを訴える。

『人間やめますか!?―魔の覚せい剤―』
1983年/26分/カラー/制作:東映教育映画部/ プロデューサー:木村滋/脚本・監督:山口昇/撮影:岩永勝敏

■ 覚せい剤の乱用は、今や低年齢層にまで蔓延しているという。何も知らない少年達が好奇心やささいなことから中毒へと落ちてゆく。乱用防止のため、覚せい剤の恐ろしさをとらえる。

『キング・サイズ』(原題:King size)
1968年/7分/カラー/Directed by Kaj Pindal

■ 禁煙を禁じている「キングサイズ王国」など、奇想天外なトリックで青少年と大人に煙草から遠ざかるようアドバイスするアニメーション。

『ヒロポンは悪魔だ』
1950年代/30分/白黒/制作:創造プロ/
プロデューサー:寺西武・速水逸良/脚本・監督:竹島豊/
出演:伊豆五朗、算田浩一、熊谷冨夫、竹原千代子、橘正己、松田澄子

■ ある高校生がヒロポンにおかされ、ついに発狂するまでの過程を劇構成にして描いたもの。


短篇調査団(44)『明日の巻』

『明日の中小企業』(2007年3月14日(水) 20:00〜)
1966年/31分/カラー/制作:理研映画社/企画:中小企業庁/
プロデューサー:藤田幸雄/脚本・監督:樋口源一郎/撮影:束原潔

■ 我が国の数多い中小企業の中には、輸出その他に活躍しているものもあれば、資金難求人難、加えて大企業からの圧迫等によって見通しの暗いものもある。中小企業指導センターの活動やその果たす役割、これからの中小企業について考える。

『明日をひらく化学工業』
1977年/24分/カラー/制作:岩波映画製作所/企画:日本化学工業協会/
プロデューサー:堀谷昭/脚本・監督:佐藤圭司/撮影:岡田久

■ 化学工業は何を作るのか、どのような基本原理で、どんな風に作るのか。環境問題、有限資源についてどう考えて対応しているのか、そして未来は…。現代の化学工業を理解してもらえるよう企画した。

『あすの発明のために』
1974年/32分/カラー/制作:岩波映画製作所/企画:発明協会/
プロデューサー:高橋宏暢/監督:時枝俊江/脚本:吉原順平/撮影:吉瀬昭生

■ 日本の発明は外国の技術を早急に模倣することに端を発し、高峯譲吉、豊田佐吉ほか多くの英雄的発明家を世に出した。船の大型化・量産化に貢献したEPMシステム、繊維産業に役だっている洗浄機、自動車エンジンCVCC、都市交通システムCVSなど、今日のめざましいイノベーションの中における発明・開発の過程を紹介する。


短篇調査団(45)『砂漠の巻』

『ひらけゆくパキスタン』(2007年3月28日(水) 20:00〜)
1962年/33分/カラー/制作:読売映画社/企画:神戸製鋼所/
プロデューサー:山田忠治/脚本・監督:渥美輝男/撮影:日向清光

■ パキスタンは宗教の国でイスラム寺院が立ち並び、イスラム教徒は日に5度アラーの神に祈りをささげる。この国で天然ガスを利用した尿素肥料を合成する工場建設が計画され、その大工事の一切が国際入札の結果、日本に発注された。東パキスタンの国情を解説しながら、日本人技師による肥料工場の建設を描いて、東パキスタンを知る手びきとする。

『モスクのある国際空港―アブダビ新国際空港の建設―』
1980年/21分/カラー/制作:シブイ・フィルムス/
企画:竹中・熊谷共同企業体/プロデューサー・監督・撮影:狩谷篤/監督:矢部正男/
脚本:高森茂/撮影:野崎嘉彦・塩田孝久

■ アラブ首長国連邦の首都アブダビに近代技術の粋を集めた国際空港ができる。新しい砂漠のオアシスを目指し、曲線を主調としてデサインされた空港ターミナルビルの建設に従事した日本人技術者の努力を描く。

『水のある砂漠 イラン』
1973年/36分/カラー/制作:鹿島映画/企画:鹿島建設/
プロデューサー・脚本・監督:岩佐氏寿/監督:砂川孝夫/撮影:大野洋

■ 昔ペルシャと呼ばれた時代から、砂漠の民は水の確保に懸命の努力を払ってきた。この水と今日の石油とはどのように歴史的に結び合うかを描く。


橘 薫 映像個展「静粛を聞け」

『記憶の原野』三部作(2007年3月29日(木) 20:00〜)
序 章(サウンド/15分/8ミリ/1994年)
第一部『牙鳥の時間、鉄の声』(サイレント/23分/8ミリ/1993〜1994年)
第二部『夜より遠い星』(サイレント/34分/8ミリ/1994〜1995年)
第三部『彩に満ちる』(サイレント/33分/8ミリ/1996年)
「解体と構成:映像実験への試み」(2007年3月30日(金) 20:00〜)
『クローン染色体』(5分/16ミリ/1996年)
『Flesh』(6分/8ミリ/1993年)
『205号室』(18分/8ミリ/1993年)
『ときめきドッキン』(サイレント/9分/8ミリ/1994年)
『闇の影を透く』(サイレント/22分/16ミリ/1997年)

あがた森魚月刊映画上映会
『月刊『もっちょむ』参月紫月集壕』

『月刊映画・もっちょむぱあぷるへいず1月號』(2007年3月31日(金) 20:00〜)
purple_haze-1.jpg 2007年/撮影:あがた森魚/演出・編集:岡本和樹・あがた森魚

『月刊映画・もっちょむぱあぷるへいず2月號』
purple_haze-2.jpg 2007年/撮影:あがた森魚/演出・編集:岡本和樹・あがた森魚

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